このページのメインコンテンツへ移動
研究所員一覧
  1. ホーム
  2. 研究所員一覧
  3. 所員コラム
  4. 第1回 「地名のこと」

知多研コラム

第1回 「地名のこと」

 事情があって、このところ尾張・三河の古代地名について、あれこれ調べているのですが、関連して現代の地名について考えることも少なくありません。地名はひとつの「文化(遺産)」であることを、痛感します。ところで、以前、自治体の職員の皆さんにお話する機会があったのですが、そのときに自分が勤務している町の名前の由来を知らない(気にしたこともない)という人たちも結構居られました。確かにそれでも日常業務に支障はありませんよね。でも「それでいいのかな?」と、ちょっと気になりました。

 東海市に富木島という地名がありますね。感じのよい地名ですが、富田(歴史上有名な良忍上人ゆかりの地)・木庭(この読みがまた難しい)・姫島の合併でできた名前です。千葉県の習志野市には、津田沼があり、駅名にもなっているのですが、谷津・久々田・鷺沼の三村合併でできたものであることを、最近知りました。明治村というのは、博物館の名前かと思っておりましたら、村名としても、(現在はひとつも残っていないけれども)これまでに二十四ヶ所あったそうです。年号をつけるならば、いっそのこと、天平宝字市とか神護景雲町なんていかがでしょうか。


日本福祉大学名誉教授
日本福祉大学知多半島総合研究所

所長 福岡 猛志