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「第26回 日本福祉大学知多半島総合研究所 歴史・民俗部研究集会」が開催されました

 2013年11月9日(土)、日本福祉大学半田キャンパス101講義室にて、「第26回 日本福祉大学知多半島総合研究所 歴史・民俗部研究集会」が開催されました。今年は、「近世常滑焼を考える」をテーマに、研究蓄積の薄い近世の常滑焼について、その生産から消費までを歴史学と考古学の両面から検討しました。
 当日は70名を超える参加者があり、配布された資料に書きこむなど、皆さん熱心に聞き入っていらっしゃいました。
 常滑市教員委員会の小栗康寛氏からは、「近世常滑窯の真焼甕類について」と題し、19世紀初頭から幕末にかけての真焼甕類に注目しながら、当時の文献や消費地遺跡を考古学的視点で検証した研究報告が行われました。多くの資料や写真をスライドで示しながらの報告に、参加者たちは興味深く見入っていました。
 知多半島総合研究所の髙部淑子教授からは、「近世常滑焼の生産と流通」と題し、当時の生産方法やしくみについての報告があり、さらには消費地のひとつである江戸市場まで、どのような流通で運ばれ消費されたのか、文献を紐解きながら報告されました。
 学習院女子大学国際文化交流学部の岩淵令治教授からは、「近世考古学と近世史研究」と題し、都市である江戸を中心に、遺跡発掘を通して浮かび上がる当時の焼き物の使われ方などが報告されました。
 最後のシンポジウムは、会場の参加者からの質問に各人が答える形で進行し、活気あふれる質疑応答となりました。
 当日参加者から任意でいただいたアンケート結果を下記にまとめました。
 来年も知多半島の歴史について、興味深い内容で開催したいと思っています。是非ご参加ください。

参加者性別

参加者年代

研究集会への感想(一部抜粋)

  • 真焼甕類という話を初めて聞きました。土管と急須しか知らないので、新鮮な思いでした。
  • 江戸の墓地から常滑焼の甕が出ていることに大変興味深く聞いた。武家屋敷でどうして埋葬方式をとったのか。宗教・民俗的にも面白い問題だと思う。
  • 髙部先生のお話は文字だらけで敬遠されがちな文書史料をついこの間の日記・記録といった感じで、とてもわかりやすかったです。すごく歴史学が身近に感じました。
  • 甕の種類と代金の関係が興味を引いた。常滑にどのような利益が出たのかも知りたいと思う。
  • 江戸時代の常滑焼の生産と流通をもとにして、これからの将来の常滑焼の発展が見えてくるようで知多半島にいる人間としてとてもうれしい。
  • 初めて聞く話が多く、生産方法・組織・江戸での常滑焼の流通など興味深く聞きました。
  • とても興味のある内容でしたが、もう少し詳しく話を聞きたかった。時間が短いです。
  • とてもシンプルで聞きやすかったです。近世の都市発掘は、墓地だけではなく町人・屋敷といった様々な事例が増えることを願っています。ゴミ捨て場としてよく井戸の廃絶坑の中にも陶磁器・生活用品が入っていることもあり、当時の人々のライフ環境を知れるのですが、先生の写真のように整理するのが大変です。くわらんか碗や徳利の写真には驚きました。
  • 質問に対する諸氏の意見が色々でおもしろかったです。(シンポジウムの感想として)

当日の様子

小栗康寛氏

髙部淑子教授

岩淵令治教授

シンポジウムの様子