静岡県袋井市の自宅から約2時間半かけて半田キャンパスに通学しながら、健康科学部 福祉工学科 情報工学専修で「情報」と「福祉」を学んでいる鈴木亜実さん(3年)にお話を伺いました。

進学の決め手は福祉用具について学べること

 日本福祉大学は福祉と情報技術が融合したものを学ぶことができるところに魅力を感じました。
 もともとパソコンを使うのが好きで、小学校ではパソコンクラブ、中学校・高校でもパソコン部に所属し、タイピングの大会に出たり動画を作ったり、情報分野の国家資格であるITパスポートの勉強をしたりしていました。当時はプログラミングとか何も考えずに楽しく活動していましたね。

 また、近くに祖父母がいたことや中学校の職場体験で特別養護老人ホームと幼稚園に行ったことから、福祉について正しい知識を身に付けたいと思い、高校の福祉科で介護福祉士の資格を取得しました。介護実習の際、車いすや杖の他にも食事介助用のスプーンやフォーク、飲みやすいように工夫がされているコップなど様々な福祉用具があることを知り、福祉用具についてもっと知識を深めたいと思うようになりました。

 日本福祉大学は中部地方で唯一、福祉用具プランナー研修修了試験受験資格が取れること、オープンキャンパスに参加した際に先生方や在学生の方が優しくて雰囲気が良かったこと、福祉テクノロジーセンターやパソコン教室など設備が整っていることから進学を決めました。

大変だけど楽しい!

大学では情報技術の習得とともに、福祉用具プランナーおよび社会福祉士の受験資格取得に向けて勉強しています。履修科目も多いですし、今年は社会福祉士の実習もあるので日々勉強に追われています。

※現在、健康科学部福祉工学科では社会福祉士受験資格は取得できません。

福祉用具の種類や車いすに座った時の座圧の計測、プランニングなどについて学んでいます

 プログラミングは、初めは難しかったですね。プログラミング言語は英語寄りですし、エラー文も英語。私、英語が苦手なんです。なので、基礎をきちんと学ぶことを意識して取り組みました。
 プログラミングは試行錯誤の繰り返しで時間もかかりますし大変ですが、求めていた通りにプログラムできた時は満足感と達成感があります!この達成感がやりがいにつながっていると思います。また、同じものを作る場合でも、人によって過程が違うところも面白いですね。プログラミングにも個性が出るので、他の人のプログラムを見せてもらうのも楽しいですし勉強になります。
 あと、特にオリジナリティが出るのはアプリを作る課題の時!画面のデザインや表示の仕方も自分で考えるので、例えば「身長と体重を入力してBMIを算出するアプリを作る」という同じ課題でも出来上がるものはみんな違うんですよね。そういったデザインなどの部分も含めていろいろ考えるのが本当に楽しいです。

「BMIと適正体重の計算アプリ」
肥満度に応じてイラストが変わります。
イラストも自作です!
CADと3Dプリンターで作った小物入れ

 ゼミでは福祉施設を運営している同窓生の方の会社との共同研究で「AI(人工知能)によるケアプラン作成支援」に取り組んでいます。「情報技術を福祉に活かす」という非常に興味がある分野でしたので、先生にお願いして2年生の時から関わらせていただいています。今、入力画面の製作を担当していますが、項目や選択肢を考える際に介護福祉士や社会福祉士の勉強で身に付けた知識や「福祉の視点」が役に立っていると思います。

 ケアプラン作成にAIを活用することは、ケアプラン作成業務にかかる介護現場の負担軽減や客観的な基準でプランを作成できるといったメリットがあると思います。また、利用者さん自身がケアプランを考えるセルフケアプランの参考にもなるのではないかと思います。
 もちろん、AIがすべてではないですし、福祉には数値化できない部分もあります。まだまだ課題はありますが、これからも会社の方やゼミのメンバーと一緒によりよいシステムを作るために考えていきたいと思っています。

日福の「ここ」が好き!

 日本福祉大学の魅力は何と言っても先生との距離が近く、質問しやすいことです。科目によってはTA(ティーチングアシスタント)の先輩がいてサポートしてくださるので、何でも質問できますし心強いです。
 あと、図書館が充実しています。特に美浜キャンパスの図書館は蔵書が多くて驚きました!本を読むのが好きなので、授業が2限目からでも1限目から大学に行って図書館で本を読んだりしています。
 分からないことは調べたり人に聞いたりして理解するようにしているので、日本福祉大学の質問しやすい環境、本がたくさんある環境は本当にありがたいです!

1限目から大学に行く時は6時23分発の電車に乗ります
キャンパス内のお気に入りの場所:芝生の緑が心地よいベンチ

高校生の皆さんへ

 高齢化と情報化が進む社会の中で、福祉分野においてはまだ「人の力」が大部分を占めていて、情報化が進んでいないところがたくさんあります。そのため、福祉に情報を取り入れることは「福祉側」からも「情報側」からも需要があると思います。私は大学での「情報」と「福祉」、そして「福祉用具」についての学びを通して福祉を多角的に考えることができるようになり、視野が広がりました。

 高校生の皆さんも是非、色々な大学や学校のオープンキャンパスに参加して、先生や学生に質問したり、設備や雰囲気、学べることなどを比較して、自分に合った進路を見つけてください!

日本福祉大学 健康科学部 福祉工学科 情報工学専修 3年

鈴木 亜実さん

AMI SUZUKI

  • 静岡県/磐田北高等学校出身

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<取材:豊橋オフィス>