「閉校」という暗くなりがちなテーマを、作者たちが学園祭を盛大に行い、地域の方たちも集まってきて別れを惜しむという明るい話にしています。作者の気持ちが全面に出過ぎた気負った文章ではなく、作者が見たことや感じたことを素直に表現している点に好感を持ちました。最後の学園祭で披露される伝統芸の太鼓を指導する卒業生や、当日会場に見に来た地域の大勢の人々の温かい気持ちがエッセイの文章から伝わってきて、読者も温かい気持ちにしてくれます。ここに、同級生や、参加した人たちの声を加えると、さらに良くなったと思います。