「続きはわしがやる」という題名がとてもよいですね。思わず読みたくなる題名です。ただし、「〜おじいちゃんとおばあちゃん〜」は必要なかったと思います。全体の構成も、冒頭でおじいちゃんの頑固さがうまく表現されており、続く段ではおじいちゃんがおばあちゃんの好きだった花の名前を知っていたり、慣れない手つきで刺繍までしてしまうそのギャップが面白くて、よいエッセイになっています。孫である作者が、それまで知らなかったおじいちゃんを再発見した驚きと喜びが、エッセイを読む私たちにしっかり伝わってきます。さらに、作者以外の家族がおじいちゃんの行動に対してどう感じたのかを書くと、もっと良くなったと思います。