在院生の声

谷 知美さん

医療福祉サービス領域
[元 病院勤務 看護師]

入学のきっかけは、様々な人に説明する機会が増え他者に伝える力と、現場で生じた問題が経験値による対応で、上手くいく理由を根拠に基づいて可視化し、伝える力を身に付けたいと思ったからです。一方で入学後の学習や生活の不安があり、科目等履修生で昨年度在籍したのち今年大学院に入学しました。生活調整や科目等履修した科目を既修得単位認定申請できたことは、精神的安心に繋がりました。また先生や先輩は温かく、同級生は心強い存在です。これから目標に向け充実させていこうと思います。

金森 愛さん

医療・介護・福祉経営領域
[医療法人 事務員]

私が医療業界に入職してまだ8年ですが、入職後に法人の経営者や幹部職員から、経営方針や経営戦略についてお話を伺う機会が多くあり、経営やマネジメントを体系的に学びたいと思ったのが、大学院入学のきっかけです。先生方の知識量に圧倒されつつ、知的好奇心が満たされる充実した毎日です。学びたい気持ちはもちろん必要ですが、より大事なのは、疑問を解決したいという研究心ということを知りました。社会人の皆さんは、仕事と学業の両立に悩むかもしれませんが、まずはぜひ大学院の門をくぐってみてください。

坂井 恵さん

社会福祉領域
[元 障害児・者入所施設 社会福祉士]

大学院入院のきっかけは、ソーシャルワーク専門職としての揺るぎない基盤を再構築する必要性を感じたこと、人材育成やマネジメントについて多角的に学びたいと感じたこと、そして現場の実践や課題を社会に発信するために研究を基礎から学びたいと考えたことでした。1年次は医療・福祉領域のサービスマネジメントや経営の基礎を学び、組織内での多職種連携の意義等についてプレゼンテーションやディスカッションを通して深めることができました。自分自身の知識や思考、技術などがブラッシュアップされていく過程が実感できました。実践の場の課題を多面的に分析し、修士論文としてまとめられるように先生方のご指導を受けながら努力を重ねていきたいです。

佐々木 康晴さん

医療福祉サービス領域
[就労支援機関 専門相談員]

障害を持っている人の役に立ちたいと思い、大学院に入学しました。ここには看護師、ケースワーカー、栄養士などいろいろな立場の仲間たちがいます。また、いろいろな専門分野の先生方の指導も受けられます。
経験豊かな先生方の熱心な指導と、自分とは違う仕事をしている仲間たちの存在は、大学院生活にとって大きな財産です。仕事をしながらの学業は大変で、 大学院では自分のやりたい研究をひとにわかるように伝える必要があります。自分のやりたいことを、ひとに論理的に伝えることは苦労します。そんなときに、先生方へ質問したり、自分とは違う視点を持った仲間たちと切磋琢磨して、2年間の大学院生活を充実させていきたいです。

荒河 裕子さん

医療・介護・福祉経営領域
[高齢者施設 作業療法士]

病院や施設等で勤めてきましたが、この度新たな学びを得たいと思い立ち入学を決めました。両立については悩み、躊躇もしましたが、「悩んでいても始まらない。だめならだめな時」と割り切って入学を決意しました。仕事後の講義は体力的に厳しいものですが、ここに来なければ出会えなかった仲間や初めて見聞きする講義の影響から、現在の仕事を少し俯瞰して見ることができるようになっていると思います。これからの学びの中で新しい発見に出会えることが楽しみです。

コメントPickUp

ここでは、演習を受講した院生の、今までの学習を振り返っての感想を紹介します。
コメントから、それぞれの院生が、目標に向かって一歩ずつ成長している様子が伝わってきます。

“思考スタイルの変化を実感”

大学院入学前後での思考スタイルの変化の一つは、実践で体験したことを形式知化しようと試みる習慣がついたことです。特に、失敗事例だけでなく成功事例についてもその要因を振り返って体系化しようする視点は、大学院で新たに獲得したものです。もう一つは、受け取る情報について「事実」と「価値判断」を別けて捉える習慣がついたことです。これにより、業務に必要な情報を以前よりも正確に把握できるようになったと感じています。自身が情報を発信する側に立った場合も同様です。

“自分自身を考える時間が今まで以上にできた”

大学院にはいいアイデアや学ぶべきものがたくさんある。他の院生や先生からはいい刺激をいただき、自分自身を考える時間が今まで以上にできた。人とのつながりも大切にしたい。なんとか前向きにと考えるが、正直いって疲れる。通学時間を有効に使って本を読めるようになりたいが、今はまだ眠くてしょうがない。1日24時間の時間配分と「効率よく」が一番の課題である。

“学び多い日々を過ごしています”

仕事との両立は厳しいです。しかし、学校に来ると、経験豊かな院生の方々が上手にタイムマネジメントしておられ、学び多い日々を過ごしています。研究への取り組みについては、1年生の前期に、ことばや文章に対して敏感であることの大切さを学び、その後、意識しながら取り組んできました。修士論文の執筆は、大変ながらも楽しく取り組めており、良い気分転換になっています。毎月のピアレビューの時間も、修士論文のことだけでなく、お互いの仕事の話をしたり、相談にのっていただいたり、私にとっては、貴重な時間となっています。

“協調して作業を行うことの大切さを学んでいます”

私はサービス分野の中でリーダーを努めさせていただいております。会計学の講義で学んだ「分業と権利委譲」という概念を思い出し、大きな事業を成すためにはやはり分権制組織で取り組むことが必要だと、これまでの経緯から学ぶことができました。

“自身の成長を感じる”

辛くも充実感のある3ヶ月であった。私が入院した目的の1つは、理論的に言語化する能力の向上である。先生方の講義は実に質が高い。例示する力など、実に勉強になる。自身では評価できないが、周囲から「話が上手くなった」と評価をいただいた。確実に成長していると感じる。

“自分の中での3つの変化”

大学院に入学して3つの変化がありました。1つ目は、自分の関心を持つ視点が変化したことです。今まで私は、理学療法に関ることばかりに関心を持ち、研究(結果ありきの物)もしていました。しかし、色々な先生方の講義を聴き、視野の広さに驚き、自分の考えの狭さを痛感しました。現在は時代の流れをよんだ、普遍性のある分野の研究もしていきたいと思っています。2つ目は、文章を作成する際に、形式に注意を払うようになったことです。人の目に触れる物は見やすく、わかりやすい物でなくてはならないと思います。そのため、特に一文の文字数(できる限り40~60文字以内)に気をつけています。3つ目は、カンファレンスを行う際に、ホワイトボードを使用するようになったことです。そのせいか、情報の共有が容易になり、議論しやすくなりました。

修了生の声

明神 麻歩さん(2022年度修了)

社会福祉領域
[急性期医療機関 医療ソーシャルワーカー]

実践経験を積み重ねていくとともに感じていた疑問や葛藤を昇華させていく方法として、研究があることを知り、不安を抱きながら、大学院の門を叩きました。
実際に大学院に入院してみると、研究活動は勿論、医療・保健・福祉と周辺領域の教員から講義の中で学ぶことも多かったです。また院生同士のディスカッションでは、多領域多職種が集まる本大学院ならではの沢山の視点で意見が交わされ、多職種連携が必須である現場で働いている私にとって、このような経験は非常に勉強になりました。
今後も修士論文作成で得た研究活動の知識を活かし、学問知に新しく足跡を残すような活動を継続していきたいと考える様になりました。

柴 彩乃さん(2022年度修了)

医療福祉サービス領域
[病院 介護福祉士]

大学で卒業論文を執筆する中で研究に興味を持ち、大学院進学をきめました。
先生方に研究の基礎から一つ一つ手厚いご指導をしていただき妥協のない論文執筆ができました。
また、様々な職種や立場の院生同士で隔てなくディスカッションを行えるところが日本福祉大学大学院の魅力の一つであり、ディスカッションを重ねることで自らの意見を明確に伝える力やファシリテーションスキルなども身につけることができました。職場でもこれらの知識、経験を発揮していきたいと思っています。
今後も介護福祉士として専門性を高めていくためにも研究を続けていきます。

坂下 耕介さん(2021年度修了)

組織・人材マネジメント領域 ※現:医療・介護・福祉経営領域
[社会福祉法人 事務職員]

仕事に関する知識を深めたいと思い、科目等履修生として1年間通学した後に大学院へ入院しました。大学院では様々な分野、職種の方がおり、講義を通して多くの気付きが得られました。
修士論文執筆は仕事をしながら進めなくてはならず一番大変なことでした。しかし、指導教員の手厚い指導と領域の先生方からのアドバイスをいただきながら無事に書き終えることが出来ました。
仕事との両立は大変ではありますが、大学院では新たな気づきや視野を広げることができると思います。

中嶋 拓さん(2021年度修了)

社会福祉領域
[居宅介護支援事業所 主任介護支援専門員 管理者]

私が大学院で学ぶことについて、「迷わば進め」の気持ちで挑戦できたことは間違いではなかったと、卒業した今も強く感じています。
現場で働きながら感じる葛藤や「なぜ?」という疑問を、もし明らかにできたら「もっと楽になるかな」、「皆が喜んでくれるかな」と単純に思ったことが大学院入学の動機です。
仕事と学びの両立は確かに大変でしたが、ゼミの仲間や先生方の温かい助言や指導は大きな支えでした。これからも研究者でありたいと思います。

杉本 一美さん(2021年度修了)

医療福祉サービス領域
[社会福祉協議会 社会福祉士]

大学で社会福祉学を学び、現場に飛び込んだ時から“社会福祉とは、ソーシャルワーカーの専門性とは?”と自身に問いかけてきました。その問いに近づくために大学院に入学しました。大学院の様々な分野で研究されている先生方の講義や共に働きながら学ぶ仲間とのディスカッションによって、広い視野からより深く学ぶことが身につきました。論文執筆は先生方のきめ細かいご指導をいただき実践と理論の両輪を身につける機会にもなり、大変感謝しています。

田中 毅さん(2021年度修了)

組織・人材マネジメント領域 ※現:医療・介護・福祉経営領域
[医療法人・社会福祉法人 理事長]

「学問」として学ぶこと
私が大学院への入学を決めたきっかけは、所属していた法人の「組織としてあるべき姿」に課題を感じていたからです。その中で、大学院で学んだことは、それまでの「経験」では語れない、「理論」や「根拠」の重要性でした。部下や同僚、上司へ物事を伝える際、「経験」だけでは、伝わりません。「学問」を基礎として、現場での経験を積むことがいかに大切かを痛感した2年間でした。大学院生活では、仕事と学問の両立に不安を感じたこともありましたが、徐々に学ぶことの楽しさを身に染みていたことを記憶しています。
今後もゼミなどへの参加を通して、学ぶことを継続したいと思います。