CODE 015 担当教員 谷 地 宣 亮
テーマ 金融の基礎知識を身につけ、現実の金融問題を考える
著書・論文
研究課題等
[論文]
「Minskyの金融不安定性仮説と日本経済」『日本福祉大学経済論集』第24号,2002年1月(発行予定)。
[研究課題]
金融不安定性理論に基づく景気変動分析

ゼミ概要
[内容]

 先日,2年生の学生3人に質問しました。「不良債権ってなに?」と。3人とも「政府の財政赤字が大きいことだ(国債をたくさん発行していることだ)」と答えました。これだけ新聞やテレビのニュースで「不良債権問題」が取りあげられているのに,「不良債権とはなにか」を理解していないようでは,経済学部の学生として恥ずかしいですよね。このような学生が就職活動を勝ち抜くことなんてできませんよね。皆さんそう思いませんか?
 「不良債権」の他にも,「ゼロ金利政策」,「量的金融緩和策」,「国債の発行残高○○○兆円」,「日本版401k」という言葉が新聞やテレビのニュースで取りあげられない日はないといってもよいでしょう。皆さんはこれらの内容を正しく理解していますか?これらの事柄を理解するためには金融論の基礎知識が必要です。金融を基礎の基礎から勉強できるのはこのゼミだけだと思います。ただし,「金融=お金儲け」という感覚でゼミを選ぶと失敗することになりますので注意してください。
 まず2年生の前期には,下記のテキストを用いて,金融論の基礎の基礎を学ぶことにします(分担を決めてレジュメを利用しながら報告をしてもらいます)。後期には,各自あるいはいくつかのグループごとにテーマを決め,日本の現実の金融問題について調べ,それをレジュメにまとめ,他のゼミ生の前で発表してもらいます。3年次はそれをさらに深く追究していくことになるでしょう。一応の目安としては,就職活動の開始時期が早まっていることもあり,3年生の終わり頃には卒業論文を書いてもらいたいと考えています。そして4年次には,卒論の完成に向けて加筆・修正をしていく予定です。

[方法]

 私はゼミというものは,ゼミ生が中心となって運営すべきものだと考えています。したがって,毎回報告者を決めてその人がレジュメを使いながら発表をすることはもちろんですが,その他に毎回違う人を司会者として,その人にゼミの時間を取り仕切ってもらいます。そして発表者・司会者以外の人にも1回以上の発言をしてもらいます(用語の説明を求める質問は1回の発言とはみなしません。それは自分で調べるべきもので,人に聞くものではありませんから)。最も望ましいのは,ゼミの時間中,私が一言も発言しなくてすむくらい,ゼミ生の間で質問,それに対する回答,疑問の提示,それについての議論が展開されることです。

[履修上の注意]
  1. 次の約束を守ることができない人はこのゼミを希望しないでください。
  2. 遅刻をしない,無断欠席をしない(2回で除名する),発表の日に休まない。
  3. レジュメを読むだけの発表には発表点を与えません。
  4. 何か一つ以上のことに積極的に取り組んでいる人の参加を待っています。
  5. 「ゼミナール希望票」の「ゼミナール希望理由」について詳しく書くことはもちろんですが,裏側の「自由記入欄」に,自己紹介,所属クラブやサークルでの活動,最近読んだテキスト以外の本(あるいはみた映画・ビデオ)などの紹介・感想,趣味や特技,その他自分をアピールするもの,などについて,できるだけ詳しく書いてください。まったく記入していない場合にはゼミに入ることができません。

使用テキスト 担当教員からのメッセージ
[2年前期]
黒田晁生『金融〈やさしい経済学シリーズ〉』東洋経済新報社,1999年
[2年後期]
ゼミ生と相談して決める
 基礎知識はいりません。「金融ってなんだかよくわからないけどおもしろそう」と思っている人や「現実の金融問題を考えてみたい」と思っている人が集まってくれることを期待しています。


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