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013 |
担当教員 |
三 輪 憲 次 |
テーマ |
これからの日本の社会・経済を考える |
著書・論文
研究課題等 |
「操業度と利潤率,実質賃金率」日本福祉大学『経済論集』第20号,2000年2月 |
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ゼミ概要 |
〔内容〕
20世紀後半の日本は,高度経済成長から石油ショックを境としての低成長への転換を,また最近ではバブル経済の崩壊を経験してきました。この軌跡はまた,都市化,大衆社会化,核家族化や高学歴化,耐久消費財に象徴される高度消費社会などといった社会・経済の変化も生み出してきました。そして21世紀には,IT革命に象徴される高度情報化,技術革新や経済・政治の枠組みの大きな変動とともに,少子・高齢化社会の到来や雇用・就業構造の変化,これらを受けての生活スタイルやライフ・コースの大変動が始まろうとしています。
この演習では,上に見たような,これからの日本の社会・経済はどのように変わっていくのだろうかを考えてみようと思います。まず手始めに,身近な教材として,『パラサイト・シングルの時代』を取り上げます。著者は「30歳を過ぎても親元に同居して,レジャーに旅行にブランドものに,リッチな生活を謳歌する気ままな独身男女」をパラサイト・シングルと名づけ,今の日本には1千万人もいると思われる彼・彼女らの増殖の生態と背景を分析する事で,「未婚化・少子化現象,さらには経済不況まで,今の日本が抱える数々の問題を,すっきり理解する事ができる」としており,著者の作り出した《パラサイト・シングル》という言葉は,このような状況を的確に言い当てています。テキストの構成はおよそ次のようです。1章:リッチなパラサイト・シングル/2章:パラサイト・シングルと結婚問題/3章:未婚化不況−パラサイト・シングルの経済的影響/4章:依存主義の台頭−パラサイト・シングルの社会的影響/5章:低成長化とポスト青年期の出現−諸外国と比較した日本の若者/6章:パラサイト・シングルの形成−日本のポスト青年期/7章:パラサイト・シングル社会の未来。
演習の開講方法は,この『パラサイト・シングルの時代』をテキストに輪読とディスカッション方式で進めていきたいと思います。この過程で自分たちの問題関心を育ててもらい,次のテーマを決めたいと思います。これからの日本の社会・経済を考えるという大きいテーマを設定しています。これは自分にあった問題関心を明確に持って演習に参加できるようになってほしいという考えからです。この際,自主的・主体的に勉強したい,そういう力をつけたいという学生諸君の参加を期待します。
なお,2002年12月には,全日本学生インター・ゼミナールという全国の経済・経営系学生の研究集会が日本福祉大学で行われます。いま8号館1Fに事務室ができ,活躍中ですが,2002年4月からこの実行委員会の事務局として大会の準備の仕事をする希望をもつ人を歓迎します。大学時代に経験した活動として大きな実績になりますし,就職活動や社会での仕事にもきっと役立つと思います。 |
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使用テキスト |
担当教員からのメッセージ |
山田昌弘『パラサイト・シングルの時代』ちくま新書1999年 |
上記,インター・ゼミナール大会の準備活動を積極的に行ってみたいという諸君の応募を期待します。 |
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