CODE
001
担当教員
今 井 正 幸
テーマ
国際開発援助の実際を知ろう
著書・論文
研究課題等
[論文]
「開発途上国に対する日本の政府開発援助と民間投資」(仏語)パリ大学 I(ソルボンヌ・パンテオン)博士論文1976年
[著書]
「入門国際開発金融」(単著)亜紀書房2001年,「エジプト国鉄鋼産業・同国マクロ経済事情」(共著)JICA報告1996他
[研究課題]
市場経済化移行国の中東欧における民営化と外国投資
ゼミ概要
〔内容・方法〕
国際開発援助にわが国が参加してから非常に長い年月を経ています。そしてアジアの経済危機など急速な国際情勢の変化に今後わが国の援助がどのように対応するかが問われています。
今まで援助についてはいろいろな課題が取り上げられてきていますが,その全体像はまだ漠然としか学生や関係者に受け入れられていないように思われます。その原因はいろいろありますが,国際開発援助に直接・間接的に携わる人々,集団,組織が複雑であり,それぞれが自分の属する組織の目的や視点で問題を議論してきたからでしょう。
この課題は実際に非常に広い範囲で経済・政治・行政・法律・社会の各領域に関連しています。従って,この演習では並行して行う講義と重複しないように先ず国際開発援助の実情と仕組みや制度の実際を知ることにしましょう。
各分野での実態を知ることを通じて,国際開発援助のイメージを捉えることができるでしょう。
援助に関する諸問題については現状を知ると共に常に将来はどうなるのか,或いはどうあるべきかという問題意識を持って学習し,討議を行うことが望まれます。また,将来「国際開発援助」の仕事をするならば「どの分野で何が出来るだろうか」という目的意識を持って皆さんが意欲を育んでいくことが望まれます。
問題意識の例を記してみますと,
1.国際開発援助の仕組みはどうなっているのか−
1−1先進各国の援助の実績はどうなっているだろう?
1−2国際援助機関における日本人の活動は充分だったか?
1−3援助国と呼ばれている国以外に相当多くの援助実施国・実施機関がある。それらの役割は?
2.日本の開発援助の実情は−
2−1日本の援助体制の特徴は何か?また日本の援助は諸外国から充分な評価を受けてきただろうか?
2−2形態別の援助実績から見て将来はどうなるか?
2−3援助の実施を実際的に理解して新しい開発援助の方向を考えてみよう。
3.援助の効果を知るためには−
3−1経済開発より社会開発が援助の主目的となってきたと言われるが両者の関係は?
3−2受益国の貧困層に援助が役立つためには何を配慮しなければならないか?
3−3援助効果の判断の要素は多くあるが,主な事項についてその長所・短所は何であろうか?
などです。
〔履修上の注意〕
1.ゼミナールの進め方
ゼミの流れに沿って参考資料を紹介します。加えて皆さんも自発的に情報・資料の収集に努め,報告をして下さい。
使用テキストに従って事前に提示した箇所を担当者は予習して20〜30分報告し,それを基に全員で討論をします。
オリエンテーションには時折ビデオを用いて課題の説明を行います。
ゼミナール終了時には4年次の論文作成の課題を各自が定められることを目標とします。
中部ブロックのインゼミへの参加を行い,3年次で全国大会への参加の準備をします。
2.希望票に
卒業後の進路希望(当面の第一志望,第二志望)
興味を持つ分野,学科,課題
途上国の学生と共に学ぶアジア(例:インドネシア),フランスの国際大学セミナー(但し,目下計画中)
又は,アジアの途上国に海外研修へ参加希望の有無などを記入して下さい。
使用テキスト
担当教員からのメッセージ
今井正幸『入門国際開発金融』亜紀書房2001年3月
その他はゼミの流れに従ってその都度紹介する。
学習とは本来楽しむことでしょう。このゼミでは参加者が楽しく過ごせることを主眼とします。しかし,何かを得たいと思えば内容は豊富に速度も速くなっていくでしょう。ゼミは努めて出席し,途中で何があっても完逐するように望みます。
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