〈目 標〉
わが国の医療, 保健, 福祉の領域は, これまでにない変革期を迎えている。 実社会の数多くの場面でソーシャルワーカーへの期待が高まっている。 講義や実習を通して学んだものを自分の人生と統合して, 臨床現場で実際に機能するソーシャルワーカーとなるための学習と訓練を行う。 また, その教育過程そのものも研究対象となろう。
〈内容・方法〉
とりあえず以下の大枠で進行したい。 参加する方々の積極性, 自主性, 内発的動機, 興味関心, 集団力動, 現場からの要求などに従って, 学ぶ場を共に創り上げていきたい。
- 1) 基礎編 (3年前半)
- 学生個人の志望動機, アイデンティティ確認, 対人関係技能などから始め, 面接技術, 訪問技術, 集団力動論, 家族論, 社会生活技能などを学ぶ。
(中間目標の設定と中間評価)
- 2) 技術編 (3年後期)
- 夏休み中の実習体験をふまえ, 各種疾病, 各種障害の事例を題材にして事例検討を行う。 この過程で, 臨床現場の実態, 他職種の理解, チームワーク, ケースマネジメント, エンパワメントなどを学ぶ。
(中間目標の設定と中間評価)
- 3) 研究編 (4年前期)
- 自分の発見した興味に従ってそれぞれが研究する。 研究計画, フィールドワーク, 文献研究, 中間発表, 論文作成といった過程を学ぶ。 英語読解, 統計処理, パソコン利用法についても必修である。
(最終目標の設定と最終評価)
〈要 望〉
大学卒業後もしくは大学院卒業後に, 医療・保健・福祉の現場で, 本気でソーシャルワーカーの業務に就きたいと志望する方々を求める。 机上の知識と理論だけでは役立たないし, 愛と行動力だけでも空回りになってしまう。 技術職の基礎教育として有効な場となれば幸いである。
〈履修上の注意〉
今の段階で 「どのようなソーシャルワーカーになりたいか」 というテーマについて, 400字詰め原稿用紙 3〜5 枚にまとめて, 希望票に添えて提出されたい。
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