ゼミナール 21 担当者 江 坂 哲 也
テーマ ヨーロッパの文化と学問,福祉の考え方をより理解するため,『聖書』を読む。
授業計画
 キリスト教の聖書は,版によっては,2千頁にも及ぶものもあり,とても1年では読めません。ですから,ここでは新約の中で最も短い40頁ほどの「ルカ伝」を扱います。
 日本では「子どもは親のもの」という感覚が強いため,警察も福祉関係者も家庭内の虐待に介入せず,手遅れになることが多いようです。欧米では「法の前での平等」ですから,親も他人と同様に裁かれますが,実はこの考え方は世界宗教となったキリスト教の「神の前での平等」から出てきたものです。福祉の思想もこの宗教が強調する「愛」や「隣人愛」に由来します。日本では,「己の欲せざる所を人に施すことなかれ」と消極的ですが,「自分がしてもらいたいことを他人に対して為せ」と欧米では積極的です。聖書を読みながら,その鏡に日本を映してみましょう。学生の積極的な参加を望みます。


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