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207 |
担当教員 |
杉 本 充 |
テーマ |
保育と美術教育 |
著書・論文
研究課題等 |
『乳幼児の造形指導』 (共著) 北大路書房
『生活の造形』 (共著) 鳳山社 |
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ゼミ概要 |
美術教育は何のためにあるのだろう?」 …誰でも一度はこんなことを考えたことがあるのではないでしょうか。 答えは簡単ではなさそうです。 「自分は昔からどうも美術は苦手だった」 とか, 「美術の授業はつまらなかった, 先生の言うとおりにしないと点数が悪かったから」 とか, 「いい絵が描けたと思っても, なんだか良い評価がもらえなかった」 といった不満もあって, 美術教育は案外評判がよくないようです。
「私は得意だった」 という人もいるはずですが, 美術教育が何の役に立つのかとか, 美術を学んでよかったことはとか, あらためて考えると, なかなかすっきりと答えが出てこないのではないでしょうか。 学校時代, 美術に対する印象の悪かった人なら, なおさら 「美術教育なんていらない」 というような気持ちになるでしょう。 確かに, 学校教育の中で美術教育の現在のあり方は見直されるべき点がいくつもあるようです。 特に表現とその評価をめぐっては議論の多いところです。
イギリスの詩人で, 戦後の日本における美術教育に大きな影響を与えたハーバート=リードは 「芸術による (人間) 教育」 といっています。 芸術科目を子供たちの教育に導入するのは芸術家を養成するためではなく, 人間らしい (人間的に優れた) 人間 (大人) になるための教育なのだとしています。 芸術を理解する力は優れて人間的なものだというわけです。 私自身は美術教育を, 感覚を通した教育として重要だと考えています。 言葉としての知識だけではなく, 本当の意味で人間的に 「わかる」 ことを育てるのが美術教育 (芸術教育) なのだと考えています。 皆さんはどうでしょうか。
さて, 保育と美術教育というタイトルでゼミを開きますが, このゼミでは上述したような問題意識で, これまで自分が経験した美術教育や美術体験を語ることからはじめて, 実際に制作を通して美術・造形 (保育では美術という言い方はしませんが) の楽しさとは何かを追求すること, 子どもの教育としてのあり方を考えること, 障害児の表現教育としての造形活動をどう考えるか, 等々を課題として, ワイワイガヤガヤいろいろとやってみたいと思います。 保育者となることを念頭にしておもちゃづくりや絵本づくりといったテーマを考えている人も加わってください。 |
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使用テキスト |
担当教員からのメッセージ |
適宜紹介します。 |
美術に関心があるが, どうも制作は苦手だとか, つくることは嫌いではないがなかなかうまくいかない…など, 美術や 「芸術」 への抵抗感のある人も心配は無用です。 ただし, ねばり強い探究心には期待しています。 |
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