CODE 201 担当教員 篠 田 道 子
テーマ ケアマネジメントから学ぶ,
           保健・医療・福祉サービスのあり方
著書・論文
研究課題等
『看護・介護のためのやさしいケアプランのつくり方 (増補版)』 医学書院, 2000 年
『自立をはかるケアプラン事例集』 (共著) 中央法規出版社, 1999 年
『ケアマネージャー試験に1回で合格する本』 中経出版, 1999 年
『在宅高齢者のためのメンタルヘルスケア』 (共著) 医学書院, 1998 年
『日本版・在宅ケアにおけるアセスメント・ケアプラン』 (共著) 日本看護協会出版会, 1997 年

ゼミ概要
〔内容・方法〕

 本ゼミは, ケアマネジメントの理論と実践を学ぶと共に, ケアマネジメントの視点から保健・医療・福祉サービスを総合的に考えます。 介護保険制度の導入, 社会福祉基礎構造改革, 医療保険制度の改革など, 社会福祉を取り巻く役割や機能は大きく変化しようとしています。 福祉の枠にとどまるのではなく, 保健, 医療, 介護やリハビリテーション分野との連携やネットワーク化が大切になります。
 ケアマネジメントの場は, 福祉施設に限定せず, 病院, 居宅介護支援事業所, 長期療養型施設までを含みます。 対象者は, 寝たきり老人からターミナル期にある人まで, 幅広くカバーし, バランスのとれたケアマネジメントを目指します。
 また, 福祉サービスは措置から契約へと移行し, サービス事業者は営利企業・NPO など多様化するとともに, 24 時間 365 日間, 必要な時に必要なだけのサービスを国民に提供するシステムが構築されます。 これからは福祉サービスも含めて, サービスの質が問われる時代になります。 本ゼミでは, 現場をベースに, 現状と課題を整理し, 新しい時代に相応しい社会福祉とは何か, 保健・医療・福祉サービスのあり方を追求します。
1. ケアマネジメントの理論と実践
  1. 退院計画 (病院と地域をつなぐケアマネジメント)
  2. 在宅ケアマネジメント (訪問看護, 訪問リハ, 通所ケア, グループホーム等)
  3. 長期療養型施設のケアマネジメント (特別養護老人ホーム, 老人保健施設, 療養型病床群)
  4. 福祉施設のケアマネジメント (社会福祉事務所, 在宅介護支援センター)
  5. 対象者別ケアマネジメントの実際
    寝たきり老人, 痴呆性老人, 独居老人, リハビリテーションニーズのある人, 難病, 進行性疾患, 医療依存度の高い人 (在宅ハイテクケア), 重度重複障害者, 家庭崩壊の危機にある人, 虐待を受けている人, ターミナル期にある人等
2. 保健福祉の連携と介護予防・生活支援
  1. 在宅介護支援センターと介護予防
  2. 痴呆予防, 転倒予防, 閉じこもり予防
3. 新しい痴呆ケアマネジメント
  1. 宅老所とグループホーム
  2. ユニットケア
  3. 化粧・園芸・アニマルセラピー
〔具体的な進め方〕
  1. テキスト, 論文, 調査報告書に基づいて, ケアマネジメント, 介護保険, 在宅サービス, 施設サービス, ケアの質の評価方法, ケアプランツール等基本的な学習を行う。
  2. テーマ別に別れてサブゼミ学習を結成し, 討論会や発表会を積極的に行う。
  3. 並行して訪問活動, 研修会, 学会などキャンパス外の活動に参加する。
  4. 4年次の前半には, 卒業論文のテーマを決定し, テーマに基づいた小論文を3回提出し, 論文添削を受ける。
  5. 4年の夏休み中に卒業論文の下書き (50 枚前後) を完成させ, 添削を数回受ける。 論文の完成は4年次の 11 月を予定し, 論文完成後は, 社会福祉士国家試験受験準備や質疑応答にあてる。
〔履修上の注意〕

1.実践をベースにしたゼミであるため, 下記のことを全ゼミ生に義務づけます。
  • 社会福祉実習 (II〜IV) で一事例について, ケアマネジメントを行う。
  • ケアマネージャーに同行し, ケアマネジメントの実際を見学すると共にアセスメントの能力を磨く。
2.文献検索, 訪問活動を積極的に行ない, 新しい知見を得ます。
  • ケアマネジメントや介護保険制度に関する重要文献を数冊熟読する。
  • インターネット等で情報をリアルタイムに収集する。
  • 介護予防, ユニットケア, ユニバーサルファッションなど新しいジャンルにチャレンジする。
3.前向きで積極的な学生を希望。
  • ゼミ生の選考にあたっては, やる気と積極性, そして未知なことにも果敢にチャレンジする前向きな学生を優先します。

使用テキスト 担当教員からのメッセージ
篠田 道子  『看護・介護のためのやさしいケアプランのつくり方 増補版』 医学書院, 2000 年 文献検索, インターネットでの情報収集, 電子メールの活用を積極的に行います。 また訪問活動や学会・研修会参加などキャンパス外での活動を重要視します。 既成の枠にとらわれない自由な発想で考えることを大切にしつつ, 論理的な思考訓練をします。


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