ゼミナール 19 担当者 山 口   宏
テーマ 自己への問い,個人化する社会と共同性の可能性
授業計画
 近年,子どもたちのあいだでのコミュニケーションの困難さや,生の方向喪失といったことが盛んに議論されてきました。また社会全体として,いろいろな場面でこれまであった共同的な枠組みが揺らいでいるようにみえます。この演習では,社会学や哲学の知見を用いながら,その基底にある問題を原理的に考えていきたいと思います。
 具体的には,「自分さがし」などのように自己が問題化される背景を「近代」という時代の特性から考えたり,それに基づいて家族や学校などの制度的問題をとらえたり,そのなかでいかに共同的なつながりを構築していくことが可能なのかを考えていきたいと思います。ある特定の領域を掘り下げるというよりも,社会理論によって現代の見取り図を暫定的に描いていこう,という意図です。
 進め方としては,いろいろな資料を使いながらの発表・議論が中心となります。


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