CODE |
109 |
担当教員 |
木 全 和 巳 |
テーマ |
現代の障害児者問題と社会福祉実践の課題 |
著書・論文
研究課題等 |
〔著書・論文〕
- 「性をめぐるさまざまな課題」 『障害児者のセクシュアリティを育む』 大月書店2001年
- 「障害をもつ子どもたちと性教育−人権の視点から−」 『福祉研究』 第88号2000年
- 「「保護から自立支援へ」 政策理念転換に関する批判的検討ノート (その1) − 「保護」 概念を中心に」 全国児童養護問題研究会 『日本の児童福祉』 第15号2000年
〔研究課題〕
- 養護性をもつ軽度知的障害児者の生活支援実践の課題を探ること (質的調査研究)
- 障害児者の性的権利の保障実践を創造すること (教育福祉実践的研究)
- アドボカシー/エンパワーメントソーシャルワークの可能性についての検討すること (理論的研究)
- 社会福祉施設等における苦情解決制度の具体的な課題について研究すること (制度・政策の実証的研究)
|
|
ゼミ概要 |
〔はじめに〕
「転換期」 といわれる現代社会です。 「社会福祉」 「障害児者福祉」 の制度・施策も, 大きく変わりつつあります。 このような社会情勢の中で, 障害児者とその関係者が直面する問題と, こうした問題を解決するための社会福祉実践上の課題を明らかにしょうとするとき, 既に書かれた文献の読みときのみでは, こうした多様で複雑な問題と課題は, そう簡単には見えてこないと思うのです。
私のゼミでは, 各自の問題意識を大切にしつつ, フィールドワークをしつつ, 自分の問題を解決するための論文を書くことを要求しています。 必ず当事者・家族・職員などへ直接インタビューをすることが条件です。 そして, 「質的調査」 (個別・記述的) を用いた論文を書くことを勧めています。 障害児者やその関係者に直接インタビューすることで, 現在, 当事者が置かれている現状や問題を共感的に理解することから, 出発します。 つまり, 私たちも問題の共有者となることを重視しています。
問題意識の深まりの中で, このような制度・施策に至った背景を探る歴史的な検討や, たとえば 「障害とは何か」 という理論的な検討なども当然必要となりますが, 何よりも 「フィールドワーク」 という実体験を潜り抜けた 「なぜ・どうして」 という自分独自のリアルな問題意識を大切にした行動的な学びを重視しています。
〔大まかな流れ〕
- 3年次
-
まずは, 自分の問題意識を明らかにします。 また, 自分なりのフィールドを見つけます。 また, これまでの経験を文章化し, 関連する文献を読む中で, 自分の疑問を明確にしつつ, インタビューする目的と対象と質問を具体的に作っていきます。 具体的なインタビューの方法については, ロールプレイなどを通して, 学び合います。
実際のアポイントの取り方などの方法を具体化します。 実際に最低3名にインタビューを行い, そのテープおこしをします。 インタビューを自分の問題意識を明確にしつつ, 論文としてまとめ, ゼミで発表し, 評価し合います。 インタビューをさせていただいた人に, 自分の受け止めを返していきます。
- 4年次
-
4年次は, 3年時の問題意識と方法を更に深め, 他の調査研究や理論研究に学びつつ, 質問を工夫し, 最低5名にインタビューを行います。 それをまとめ, ゼミの中で発表し, 評価し合うことを通して, 卒業論文につなげていきます。 学び合いの成果を必ずインタビューをした人に返します。
〔履修上の注意〕-
当事者・保護者・職員などに, 直接インタビューをする中で, 問題意識を育み合います。 したがって, 外に出てインタビューすることが可能なこと, プライバシーが守れること, こうした人々と対話をすることが苦痛でないこと, テープおこしがねばり強くできることなどが, 望まれます。
- 日頃から, 障害児者やその家族に関わる活動を積極的に行って, 体験を広げ, 自分自身の問題関心を深め, 自分なりに解決を望む努力を惜しまない学生を歓迎します。
|
|
使用テキスト |
担当教員からのメッセージ |
問題関心に合わせて随時指定します。 |
ゼミの運営を含めて, みなさんの話し合いを大切にしてきました。 学び合いの主人公は, みなさんです。 出会いと学び合いと育ち合いを大切にしたいと思います。 |
|
(C) Copyright 2002 Nihon Fukushi University.
all rights reserved.
本ホームページからの転載を禁じます。

|
|