研究報告

私のフランス滞在記  原田 妙子
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実験風景
実験風景

【パリでの住まいー日本館は忍者屋敷】
  私は, フランス語が初めに出来なかったことやフランスに対しての知識がほとんど 無いことから, 一回目の留学では Cite Universite という外国人学生や研究者などが集まっている, 小さな住宅都市地域を住居として決めました.

部屋からの風景
部屋からの風景

 私はこの中の College Franco Britanique (フランス・イギリス館) という館の部屋に住むことに なりました. この敷地内には, 木々が整備されていて, 様々な館, 例えば, スペイン館, スイス館, アメリカ館, ブラジル館などなど, 各国の名前や, フランスの地方の名前が付いていて, それぞれの国や地域の特徴のある建物が 30 棟ほどあり, とても綺麗でセキュリティーも守られた場所でした.
 

ちなみに, 日本館もありましたが, 外観はまるで忍者屋敷というような, 何とも日本人として, 恥ずかしくなるような気持ちを湧き立たせるような建物でした. 敷地の真ん中には, 国際館という建物があり, ここの入居者達へ, パリでの生活情報を提供するところ, カフェテリア, また小さな劇場ではダンスや劇などが盛んに行なわれており, ここに住む人たちは誰でも格安で利用することが出来ました. さらには, スポーツを楽しむ場所もあり, ここでは快適な生活を送りました. 部屋は, ワンルームで, 人が一人 ようやく立って入れるシャワーとその横のトイレや鏡, そして, 物が置けるスペースが部屋とは仕切られてあり,  一部屋と小部屋がついているような間取りです.
 二回目の留学時には, パリでの暮らしに少し慣れてきたこともあり, 自分で借りる事にし, 13 区の Tolbiac という 地下鉄からすぐ近くにあるアパートに決めました. ここは, 25m2 の面積の 7 階 (日本では 8 階:フランスでは 日本でいう 2 階が 1 階となります). Mobilier という家具つきの部屋で 740. ここは, 通りを挟み, 美味しい ブロンジュリー (パン屋) があり, 土日には, この店へ買い物に行って, クロワッサンやパン・オ・ショコラなど 定番の朝食を買って, 楽しい朝の時間を過ごしました. また, 私の住んでいた Tolbiac は, いわゆる中国人街 (カルチェ シノア) の始まりでアジアの店が立ち並んでいる上に, アジアの食材が格安で手に入りました. フランス人に習い, 時には友達や研究室の人たちを誘ってパーティーをして, ここでも楽しく過ごす事ができました. さらに, ここは place d’Italy (イタリー) という繁華街へも歩いて 10 分以内, 大きな映画館がありましたので, 気分転換に友達と映画も見に行きました. パリでは, あちらこちらに大小様々な映画館があり, 大きな映画館では 最近のものが上映され, 古びたような映画館では昔の映画などが上映されていました. 私が友達に誘われて行ったもので, 驚いたものは, 小津安二郎監督の昔の映画が上映されていたことでした. パリの人たちは, 結構日本の小説や映画を 好きなようです.

我が家でパーティー
我が家でパーティー

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