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鯉江正雄・こいえまさお
昭和29 年愛知県常滑市生まれ.知多市在住.
有限会社マリナーズ取締役社長,ガイア造景研究所海浜研究室室長.
現職のかたわら常滑商工会議所新空港協議会常任幹事,
常滑市観光協会多屋支部理事等の役職も兼任.
常滑市を拠点として,現地の気象データや環境特性に
基づいた海岸復元などの技術指導,海辺での体験型自
然環境教育,まちづくりなど,多面的な活動を展開している.
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「鬼崎マリンセンター」 という場所
● 佐々木
ご無沙汰しています.今日はどうぞよろしくお願いします.
● 鯉江
こちらこそ.なんだか緊張しちゃうな.
● 佐々木この季節にしては今日は珍しく風がないですね.
私がこの場所にお邪魔するときは,割といつもいい
天気で気持ちがいい.まずは,海辺にまさに面した
この場所に鯉江さんが拠点を置かれるまでのお話か
らお聞かせ願えますか?
● 鯉江
もともと僕は常滑の生まれで,小さいころから海
で遊んでいてそれが高じて,ヨットのセールやサー
フボードのデザインをやっていました.しかも世界
トップクラスの人といっしょに湘南で.いまからざっ
と20 年くらい前ですね.
● 佐々木
そのころの写真ですね.サーファーカットでカッコイイ!
● 鯉江
テレビにも出てましたよ.日本でブームになる前
からサーフィンを始めて,これはおもしろいという
ことで,どっちにしても僕の性格では会社勤めは合
わないものだから,それを仕事にしてしまったわけ
です.
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● 佐々木
当然独学ですよね,経験と勘とで.ずっと湘南に
いらしたのですか?
● 鯉江
ベースはこっちで,月に何度か湘南に出向いて,
サーファーや選手が来るときに,彼らの求める板を
つくるためにそこの海の状況だとか,波のパワーだ
とかを話しながら,レース会場に合った板をデザイ
ンすることをずっとやっていたんです.実は僕は
23 歳のときから,サーフボードだとかマリンスポー
ツ用品を販売するためのお店を常滑に1 軒持ってい
て,そこで自分は商品開発をして物を売っていくと
同時に,自分も海辺に身を置いて楽しみながら生活
の空間をつくっていきたいという,いってみればわ
がままがだんだん強くなってきて,知多市の新舞子
に店を出したり,海辺に土地を買って建物を建て始
めたりして,知多半島の西海岸に3 つの拠点を持っ
てやっていました.
● 佐々木
その一つが,ここですね.プールがあって喫茶店
があって,太陽の光もたくさん入るこの場所は,何
と説明すればよいのでしょう?
● 鯉江
この施設全体は「鬼崎マリンセンター」と呼んで
いますが,マリン事業の会社があって,それからデ
ザインや調査をやる「ガイア造景研究所」,あと不
動産管理と海洋コンサルティングの「マリナーズ」という会社を僕がここで持っているわけです.
● 佐々木
社長さんなんだ,実は!私がいろいろお世話にな
るのは,ほとんどそのガイアの分野ですよね.他の
お話も伺いたいのですが,全部うかがうととても時
間が足りなさそうなので,主にガイアのお仕事についてお話しましょう.
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佐々木 葉・ささき よう 東京工業大学大学院総合理工学研究科前期博士課
程修了 工学博士(東京大学) 情報社会科学部 助教授 専攻は都市景観論、景観デザイン |
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