MENU

お知らせ・活動報告

日本福祉大学教育実践研究センター「保育実践研究会」を開催しました

2019年10月4日

 「自分がしたい」実践にむけて-日常の保育を振り返りつつ
 いま、少なくない保育者が、「自分がしたい理想の実践」と「自分にできる現実の実践」とのはざまで悩んでいるのではないでしょうか。実際、保育者になってみてはじめて、学生の頃とはまたちがった「学びたい!」という思いが湧いてくることもあるでしょう。保育実践の果たす役割の大きさを痛感したり、人生における乳幼児期の重要性にリアルに気づいたり、忙しい中でも、日々、やりがいを感じておられることでしょう。
 保育者の離職を防ぐことは、今や、私たち社会の喫緊の課題でもあります。
 やりがいのある保育の仕事を続けていけるよう、日々のなにげない実践を保育仲間とともに振り返ってみませんか。自分の保育をたのしく振り返る場をつくっていきたいと思います。

開催日
2019年8月12日(月・祝)9:30-12:30
場所
イーブルなごや 中会議室

当日のプログラム

9:30~10:00
【幼稚園教諭 後藤将大さんからの実践報告】
 子どもの姿が見えてきた2年目。
休みの日にも「早く子どもたちに会いたい!」と思うほど保育が楽しい後藤さん。
幼稚園教諭2年目の実践は、「乳幼児期の思春期のような4歳児の心もち」についてでした。
大人からみれば仲良くあそんでいる姿でも、本人は「あそんでない」と思っていたりする。
子どもの認識、人とのつながりの不思議について自分の経験を話し合いました。
10:00~10:30
【保育園保育士 加藤里奈さんからの実践報告】
 保育者として働き始めて3年目。
2歳クラスの担任の加藤さん。クラスリーダーも任されるようになり、
園の中では徐々に、中堅的役割を期待されるようになってきています。
「自分のしたい保育」はいつできたのか、これまでの実践の中で、どの保育が「自分がしたい保育」だったのかという報告を聞きながら、実践を省察することの意味の奥行きを参加者で考えました。
10:45~11:45
【講座】塩崎「生きるために人はあそぶ」-あそぶ保育をつくる意味
11:45~12:30
【実践報告】
 「自分のしたい保育」について、明日からの保育がたのしくなる方向にむけて、実践者の課題と、園や学校の構造的な課題について全体で共有しました。

 保育園・幼稚園に勤務する1~3年目の保育者を中心に、小学校の教員、園長なども参加し、保育を実践すること、その実践を振り返ることの意義を、参加者のそれぞれが感じられた時間だった。目の前の子どもに必要だと思うこと、いまこうしたらきっとたのしいと思うことなど、実践者の肌感覚で「子どもにとってした方がいい」と思う実践が、実際の保育・教育の日常生活の中では、なかなかできない。時間や職員体制の制約から、子どもも保育者も思うようにできないことが少なくない。いかにして質の高い保育を実践するのかは、こうした制約とどのように向き合っていくか、ということでもある。計画や決まりがなくていいということではなく、保育者のその場で生成する判断がいかされる実践の保障がいかに可能なのか、参加者で考えられた時間は貴重だった。次回は2020年2月開催予定。