扁桃肥大

口を大きく開けるとのどの奥の両側にぷくっと飛び出して見える口蓋扁桃こうがいへんとう軟口蓋なんこうがいの裏側に隠れているアデノイドは口や鼻から入ってくるウィルスや細菌から体を守る免疫防護の働きをしています。その役割は乳幼児期に重要ですが、大人では腸などの他の部分の免疫システムが発達するため重要度が低下します。乳児期~小学生低学年の頃に扁桃へんとうが大きくなるのは、体を守ろうとする働きによるものです。しかし扁桃が大きくなりすぎるとのどが狭くなりすぎて、息がしにくい、飲み込みにくい、いびき、睡眠時の呼吸障害、集中力低下などの問題をが生じます。アデノイドでは持続的な鼻づまりをおこし、いびきや口呼吸、睡眠時の無呼吸の原因となります。また上咽頭じょういんとうの両側に開いている耳管を圧迫することで、滲出性中耳炎しんしゅつせいちゅうじえんを引き起こしたり、さらにはいつも口を開けているとあごの骨の発育が阻害され、歯並びや噛み合わせが悪くなったり、のどが狭くなり、睡眠時無呼吸症候群のリスクを高めます。

治療方法

扁桃肥大は通常4~6歳頃をピークとしてその後徐々に小さくなっていく傾向があります。扁桃が大きいだけではもんだいはありません。しかし重篤な睡眠時無呼吸やいつも口を開けている、難治性の中耳炎ちゅうじえんなどを伴う場合は、手術が必要となります。手術は全身麻酔で口の中から行います。

「日本福祉大学付属クリニックさくら」では、耳・鼻・のどに関する治療に加え、めまい、いびき・睡眠時の無呼吸等についても診療いたします。