扁桃周囲膿瘍

細菌性の急性扁桃炎きゅうせいへんとうえんが重症化すると扁桃に隣接する周囲組織に炎症が波及します。そこでつくられたうみが扁桃の回りにたまります。通常は左右どちらかのみに起こり、口蓋弓こうがいきゅう軟口蓋なんこうがいが真っ赤なピンポン玉を埋め込んだように膨隆ぼうりゅうします。そのはれによって口蓋垂こうがいすいは反対側におしつけられ、口蓋垂自体もぶよぶよにはれます。扁桃の周囲には口を開けるための筋肉があり、その回りに炎症が波及すると痛みのために口が開かなくなります。のどの高度のはれのため声はこもったように聞こえ、また痛みが強く声を出すのも苦痛となります。

治療方法

はれている部分に注射針を刺して吸うと黄白色の膿が吸引されて、腫脹が改善することが多く、処置後痛みも著明に軽減します。抗生剤の点滴治療を十分回復するまで続けます。途中で治療を中断すると、またしばらくして炎症が再燃することが多く、しっかり治療を受けることが必要です。

「日本福祉大学付属クリニックさくら」では、耳・鼻・のどに関する治療に加え、めまい、いびき・睡眠時の無呼吸等についても診療いたします。