流行性耳下腺炎

一般におたふくかぜと呼ばれ、ムンプスウィルスにより起こるウィルス感染症です。ウィルスに感染すると2~3週間の潜伏期間を経て、発熱や耳下腺じかせん(時に顎下腺がっかせん)のはれがおこります。耳下腺、顎下腺のはれは通常片側から起こりますが、1~2日後に反対側もはれて、両側の耳下腺がはれるとおかめさんのような見た目になります。1週間程度で耳下腺のはれはひいて自然治癒しますが、場合により内耳や精巣に炎症が波及して、高度の難聴や男性の不妊症の原因となることがあります。症状が発現する数日前から発症5日がウイルスの感染力が高い期間で、飛沫感染ひまつかんせん接触感染せっしょくかんせんでうつります。3割の人ではウィルスに感染しても症状が出ず不顕性感染ふけんせいかんせんといわれますが、その場合でも他の人にうつすことはあり得ます。学校保健安全法では唾液腺だえきせんのはれがおこって5日以上経過し、かつ全身の状態がよくなるまでは学校への出席を停止するよう決められています。

治療方法

痛みや発熱があれば鎮痛剤で対処します。ウィルスそのものに対する薬剤はなく、十分な栄養や水分摂取をしながら、安静にしてください。

「日本福祉大学付属クリニックさくら」では、耳・鼻・のどに関する治療に加え、めまい、いびき・睡眠時の無呼吸等についても診療いたします。