知多半島の文学碑
半田市は、「終編金色夜叉」を書いた小説家・小栗風葉(おぐり・ふうよう)や、
「ごんぎつね」などの童話で知られる新美南吉の故郷でもあります。
風葉碑
(半田市雁宿公園) 揮毫 風葉夫人 碑裏に徳川秋声の撰文 |
「小栗風葉誕生之地」碑 (半田市銀座本町5-6 揮毫 梅原 猛氏 |
小栗風葉は、半田市出身の明治期の小説家。
尾崎紅葉の門下で、代表作に「青春」や、師・紅葉の後を書き継いだ「終編 金色夜叉」などがある。 風葉は、実家近くの半田運河にあった造り酒屋に取材し、蔵人の悲恋を描いた小説「亀甲鶴」を発表し、これが出世作となった。 写真:蔵の姿を映す半田運河
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「新美南吉生い立ちの地」碑 ここには、「冬ばれや大丸煎餅屋根に干す(新美南吉)」の句碑もあります。 (半田市岩滑 南吉生家)
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![]() 童話「おじいさんのランプ」と詩「貝がら」をモチーフとしたモニュメント (半田市雁宿公園)
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![]() 秋には新美南吉記念館近くに彼岸花が咲きこぼれる |
この他にも新美南吉の文学碑は半田市内を中心にたくさん建てられています |
流浪の俳人・種田山頭火が美浜町や南知多町の俳友を訪ね歩いたのは、
死の前年、昭和14年のことでした。
これを偲んで建てられた句碑から3つを紹介しましょう。
とめられて泊って海の音 大きいのが小さいのが招き猫が春の夜 |
波音の松風となる水のうまさは 枕ならべて二人きりの波音 ひとり兎を飼うてひつそり (南知多町内海 熊野神社下遊園地内) |
歩きつづけて荒波に足を洗はせてまた 春風の聲張りあげて何でも十銭 花ぐもりの病人嶋から乗せて來た 出船入船春はたけなわ 島へ花ぐもりの読めの道具積んで漕ぐ 島島人が乗り人が下り春らんまん やっと一人となり私が旅人らしく 波の上をゆきちがふ挨拶投げかはしつゝ (南知多町 篠島 船着場近く) |
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