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小泉さんの出身は木曽漆器や蕎麦、奈良井宿などの宿場町で有名な長野県木曽地域。全国から人が集まる人気観光地ですが、反面、人口減少が著しく、少子高齢化が急速に進んでいる地域でもあります。そんな木曽地域で生まれ育った小泉さんは幼い頃から日常的に「ふくし」について考える瞬間があったそうです。地元での暮らしで感じていたこと、大学での学びや生活、将来に向けての想いを熱く語っていただきました。
「ふくし」が身近にあったからこそ芽生えた思い
高齢の方との繋がりが当たり前にある環境だったので、日常生活で困っている姿を見つけては「どうにかできないか?」と考える機会が多くありました。次第に「自分が目にしている問題はほんの一端に過ぎず、地域にはもっとたくさんの問題があるんじゃないか?」、「多くの人に幸せ(ふくし)を提供する行政について学びたい」と考えるようになりました。
元々、他人任せにできず、何でも自分事として考えてしまう性格だったので社会福祉学部への進学も自分としては然るべき進路だったと思います。
進学後は社会福祉を学べるだけでも十分だと思っていたのですが、日本福祉大学には“社会福祉学部スカラシップ入試”という特別な入試方式があるのを知り、自分の思いと合致したため、挑戦してみようと決意しました。
大学生活の折り返し地点を過ぎて
スカラシップの特別育成プログラムでは、オープンキャンパス内での高校生向けイベントの企画・運営や学年・専修を超えた仲間でテーマ別の研究などをしています。僕の在籍するグループでは「社会的排除と伴走型支援」というテーマで研究しました。難しいテーマではありましたが、先輩方と一緒に取り組むことで研究のノウハウを学ぶことができ、今後の卒業研究にも活かせる貴重な経験をさせてもらいました。そういった活動も含め、入学からの2年間で自分自身の「器」を大きく成長させることができたような気がします。
というのも、大学に入学する以前の僕は自分の意見をはっきり持てず、言われたことを淡々とこなすような人間だったのですが、スカラシップをはじめ、アルバイトやサークルで同級生、先輩、後輩と深く繋がり、様々な場面において“取捨選択を自分で判断していくこと”、“相手の気持ちを考え、且つ自分の気持ちも丁寧に伝えていくこと”を実行し、今では自分の言動に責任をもてるようになりました。
私が考える「ふくし」
「折りたたみ傘」のようなものだと思っています。誰しも雨に打たれ、ずぶ濡れになった経験があると思うんですが、いざという時のためにあると安心できるのが折りたたみ傘ですよね。その種類や大きさ、色はさまざまで、“誰しもが安心できる世の中にするために”、また、“すべての人々の手に「ふくし」が行き渡るように”するために、行政という多くの人と関われる現場において私は折りたたみ傘を作り、届けられる存在になりたいと考えています。
高校生、在学生のみなさんへ
皆さんに贈りたい言葉は「It’s a piece of cake」です。僕が大好きな漫画『宇宙兄弟』に出てくる言葉で、「楽勝だよ」という意味です。こんな不安な時代だからこそ前に進めない人もいるかと思いますが、そういう時にはこの言葉を思い出して、希望を胸にもって一歩前に進んでもらえたらと思います。とにかく、迷ったらやってみる!色々なことに挑戦ができる学生時代だからこそ「とりあえず、やってみる」という特権があると思うので、ぜひ皆さんも勇気をもって挑戦してみてください。
取材後記
小泉さんが現在ハマっているのが『ソロ活』。コロナ禍で活動が制限されてきた中、読書が趣味となった小泉さんですが、お気に入りの小説の中に出てきた京都を旅してみたくなり、今回初めてひとり旅へ出かけたそう。楽しみ事で蓄えたエネルギーで、残りの2年間さらにパワーアップした姿を見せてくださいね。そして、小泉さんの作った折りたたみ傘でたくさんの人が幸せになれますように…。
ソロ活@京都
<取材:松本オフィス>