加藤 正幸さんにお伺いしたお話の後編をお届けします。

2.素晴らしい先生との出会い

佐藤大介先生からは現場を大事にする重要性を学びました。1年次の総合演習で訪れた児童養護施設で、子供たちに「また来るね」と挨拶をしたところ、子供は本当にまた来てくれる日を待っている、言葉に責任をもつこと!と指導されたことが今も心に残っています。結局、その児童養護施設には、アルバイト職員として、コロナ禍で打ち止めになるまで1年半通い続けることができました。
学年が進んでからは、片山善博先生や小林洋司先生のご指導で、社会福祉を学ぶことの魅力にはまり、福祉の社会的地位を上げていきたいという思いを抱くようになりました。そのために課題や目標を見つけるべく、あらゆる現場に出向きました。

こども食堂、ハンセン病療養所、非行少年サポートNPO、少年院、ホームレスの町などへの訪問、山形県最上町の町おこしイベント参加、福岡県議員インターンシップ参加など、ご縁を頂いたら迷わず「受け取る・引き受ける」ということを実践し続けた4年間でした。その結果としてやりたいことが明確になり、就職活動や勉学にも前向きに取り組むことができました。日本福祉大学には、熱い思いを抱いた先生方がたくさんおられます。恩師との出会いは、私の人生を大きく変えてくれたと確信しています。

3.精神保健福祉士の実習

自分と向き合う辛さを味わいました。精神障害の患者さんと関わるなかで、心理的に追い詰められるような思いもしましたが、「患者と向き合っているのではなく、単に課題をこなしているだけ!」という実習指導の先生からの厳しい指摘を受け、叱咤激励をされるなかで、自分の思い・考えに気づき、悩みを強みにしていこうと思えるようになりました。

4.公務員試験勉強

さまざまな出会いやご縁の中で、国民の利益を追求できる「公務員」に興味を抱くようになりました。公務員試験対策に明け暮れる日々は、辛いものではありましたが、同じ志を持つ友人と励まし合い、時には喧嘩もし、乗り越えることができました。結果、第一志望であった法務省の他に、山口県庁や東京都庁からも内定をいただくことができました。
学内の公務員志望者専用自習室で、教職員からサポートを受けながら、試験対策のために過ごした日々は、今となっては宝物です。

卒業を目前に控え、第一志望だった法務省への就職(保護観察官)も決まっている加藤さんは、現在(2021年12月インタビュー時点)、社会福祉士と精神保健福祉士の2つの国家資格(ダブルライセンス)を得るために受験勉強に励む毎日だそうです。
加藤さんの優しく晴れやかな印象の奥にある、道を切り開いていく強さがひしひしと伝わってくるインタビューとなりました。
感謝の気持ちとともに積極的に行動して進んでいく加藤さんの未来を心から応援しています。

日本福祉大学 社会福祉学部社会福祉学科 医療専修 4年

加藤 正幸さん

MASAYUKI KATO

  • 学生自治会所属(2019年度会長)
  • 山口県立下関南高等学校出身

「在学生・高校生の皆さんへのメッセージ」

「一番怖いのは、理由もなく怖がること。」
私が大切にしている言葉の一つです。思い悩むのも大切ですが、とりあえず行動してみる。案外、悩んでいる時よりも簡単に求めているものと出会えるでしょう。

<取材:岡山オフィス>