生まれ育った故郷を出て、本当にやりたいことを見つけるための旅へ

 山々に囲まれた自然豊かな野沢温泉村(長野県)で生まれ育った山﨑さん。両親が教員、二人の姉も保健師、教員と“ふくし”を生業とする家族の中で育ったこともあり、自分に何が出来るのか、自分の中にどんな思いがあるのかと高校生の時から模索していたと言います。
 「野沢温泉村は色んな意味で繋がりが深く、幼い頃からコミュニケーションの大切さを実感していました。与えてもらうままに過ごしてきた中高時代の自分を変えたい、多様な人々の見え方や考え方が知りたいという想いもあって公認心理師として心理の道に進みたいと考えるようになりました」

障がいの有無を感じさせない学生たちの自然な姿に魅かれ、日福へ

 進学を考えた際に長野県内をはじめ近隣の大学を見て回ったという山﨑さんですが、最終的に日本福祉大学への受験を決めたきっかけは高校時代に参加したオープンキャンパス。
 「障がい学生たちがごく自然に過ごしていて、障がいの有無に関係なく協力し合う姿が印象的でした」
 それまで障がいのある方と過ごす機会が少なかった山﨑さんにとって、当たり前のように自然と手を差し伸べられる学生たちの姿に感銘を受けたことが決め手となったそうです。

大学での4年間は今までにないほど自分自身と向き合った時期。
「葛藤しながらも本当の自分が見えた気がします」

 大学での4年間は楽しさと並行して葛藤も多かった日々。周りとの調和を気にしすぎていた自分とは逆に考えや意見をしっかり出せる友人たちに刺激を受け、受け身な自分を変えようとサークルやアルバイト、フィールドワークにも積極的に参加してきました。特に長野県内でのフィールドワークでは「地域の方々と積極的に関わる」ことを目標に掲げ、参加するごとに住民の方と打ち解け、心を開いて接してもらえたことは自分の自信にもなったそうです。

 同時に、大学で学ぶ中で心理を職とすることの難しさを感じていきました。「自分の描いていた世界と異なり、専門職としてクライアントに向き合うことにとまどいを覚えました。実習を通して、自分の認識の甘さを突きつけられ、中途半端には出来ないということを思い知った」そうです。

 将来について悩みに悩んだ結果、まずは自分らしさを生かせる職場で支援がしたいと地元の高齢者施設へのUターン就職を決意しました。「大学で学んだスキルを活かして、利用者さんの思いを出来る限り尊重したい。気持ちが落ち着くような優しい声がけだったり、心おだやかに過ごせるお手伝いができれば」と笑顔で話します。

「日福の魅力はやっぱり“一緒に学ぶ仲間”。卒業までにやりたいことをピックアップしています!」

 日福の一番の魅力は“一緒に学ぶ仲間”だと語る山﨑さん。「人の幸せのために」という同じ思いをもった仲間だからこそ、共に悩み、励まし合い、かけがえのない関係が築けたと言います。
 卒業まで残りわずかですが、やり残していることがまだまだあるそうで「まずは、愛知県にいるうちに島(日間賀島など)に行ってみたい!他にも、友人たちの地元へバス旅行とか。あと、バンジージャンプにも挑戦したいです!」
 いつも明るく、周りの人を第一に考える優しさを持つ山﨑さん。これからもそのおひさまのような笑顔と明るいパワーで周りの人たちを元気づけてくれることと思います。来年4月からは長野県の同窓生として、地域の人たちとの繋がりを大切に、地元を盛り上げていってくださいね。これからもよろしくお願いします!

長野県辰野町紅葉まつりにて

アカペラサークルでの活動

子ども発達学部 心理臨床学科 心理臨床専修 4年
(現在の教育・心理学部)

山﨑 結夏さん

YUNA YAMAZAKI

  • 長野県/飯山高等学校出身
  • アカペラサークル「Figaro」所属

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〈取材:松本オフィス〉

〈撮影協力:長野県人会〉