介護保険制度や障害者福祉においても契約によるケアマネジメントが通常の支援となっていますが、支援困難事例はなくなりません。そこには、生活課題を抱え、援助を必要とする課題があるにも関わらず、利用者家族が援助の必要性に気付いていなかったり、サービス利用などに抵抗があったりする場合も多くみられます。援助者と利用者・家族がまず、信頼関係を構築するとともに、課題解決の動機づけを高め、抱えている問題をともに整理することが求められます。
本セミナーにおいては、様々な領域におけるケース発見とアウトリーチの方法論について、パネルディスカッションで深め、その実際の実践について分科会で深めていきます。
日時 : 2012年12月22日(土)13:00-17:00 / 12月23日(日)9:30-16:00
場所 : 日本福祉大学 名古屋キャンパス 北館
主催 : 日本福祉大学福祉社会開発研究所
後援 : 日本福祉大学同窓会
開催を終了いたしました
【12月22日(土)】 受付:12:30〜 開始:13:00 終了:17:00
概説 |
野中 猛 | 日本福祉大学研究フェロー |
パネル ディスカッション |
「支援困難ケースの発見とアウトリーチの方法論を探る」 |
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介護保険制度や障害者福祉も「措置から契約へ」と大きく転換し、支援を必要とする利用者のもとに選択されたサービス事業関係者が直接出向いて、ニーズに即したサービスを心理的なケアと一体的に提供できるようになりました。ヘルパーやケアマネジャーなどの「支援者」の利用者宅等への訪問により、「アウトリーチ」機能が発揮され、利用者・家族が抱える問題や課題、虐待の発見、経済的困窮の実態、世帯の中に支援を必要とする障がい者や認知症の方など多くの課題の発見につながりました。
パネルディスカッションでは、様々な支援の立場から、アウトリーチの考え方や実際の技術等について発表していただくとともに、支援困難ケースの発見とアウトリーチの方法論について話し合っていきたいと思います。 |
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パネリスト: | 白木 裕子 | 日本ケアマネジメント学会理事、 認定ケアマネジャーの会会長、 株式会社フジケア副社長 |
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山田 壮志郎 | 日本福祉大学社会福祉学部准教授 | ||
青木 聖久 | 日本福祉大学福祉経営学部(通信教育)教授、 精神保健福祉士 |
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若山 隆 | 日本福祉大学学生相談室、臨床心理士 | ||
コメンテーター: | 野中 猛 | 日本福祉大学研究フェロー | |
司会: | 奥田 亜由子 | 日本福祉大学地域ケア研究推進センター研究員 |
【12月23日(日)】 受付: 9:00〜 開始:9:30 終了:16:00
分科会 |
A「生活困窮者のニーズ把握 |
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講師: | 山田 壮志郎 | 日本福祉大学社会福祉学部准教授 | |
事例提供者: | 榊原 聡実 渡辺 ゆりか |
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B「支援困難事例のアウトリーチの手法を考える」 |
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講師: | 白木 裕子 | 日本ケアマネジメント学会理事、 認定ケアマネジャーの会会長、 株式会社フジケア副社長 |
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C「ケアマネジメント技術教育の在り方を考える」 |
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講師: | 二本柳 覚 | 高知県立大学社会福祉学部助教 | |
D「チームアプローチのための |
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講師: | 松岡 千代 | 佛教大学保健医療技術学部看護学科教授、 TCJ認定ファシリテーター |
(敬称略)
※タイトルなど変更となる可能性がありますこと予めご了承ください。
12月23日(日)分科会 − 会場:日本福祉大学 名古屋キャンパス北館
時間:9:30〜15:00 全体会:15:00〜16:00
A分科会 |
「生活困窮者のニーズ把握 |
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講師: | 山田 壮志郎 | 日本福祉大学社会福祉学部准教授 | |
情報提供者: | 榊原 聡実 渡辺 ゆりか |
本分科会では、1日目の議論を引き継ぎながら、貧困問題や生活困窮者の問題について学んだ上でアウトリーチも含めたニーズ把握の方法について考えます。
ここ最近頻発している餓死事件が示しているように、生活困窮者は孤立リスクが高く、制度やサービスにつながることが困難な状況に置かれています。そんな彼/彼女たちのニーズはどのようにすれば把握できるのでしょうか。
本分科会では、まず、貧困問題の現状についてホームレス問題に焦点を当てて学びます。その上で、ホームレスや生活困窮者の支援を実際に行っている人たちの実践を紹介していただき、ニーズ把握の方法について話題提供していただきます。

B分科会 |
「支援困難事例のアウトリーチの手法を考える」 |
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講師: | 白木 裕子 | 日本ケアマネジメント学会理事、 認定ケアマネジャーの会会長、 株式会社フジケア副社長 |
ケアマネジャーにとっての支援の困難さを感じる事例には、本人の疾患や障害の受容に関するケースや家族に課題があるケース、経済的な困窮など様々あります。
中でも、支援の困難さを感じる事例は、利用者や家族からアプローチを拒否されるケースではないでしょうか。
アプローチを拒否されるケースの背景にあるものを把握するためにも、「アウトリーチ」の手法や技術、チームアプローチの視点は不可欠であると考えます。
ケアマネジャーに求められる「アウトリーチ」とは何か、またアウトリーチの手法や技術について現場のケアマネジャーの視点から、考えてみたいと思います。

C分科会 |
「ケアマネジメント技術教育の在り方を考える」 |
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講師: | 二本柳 覚 | 高知県立大学社会福祉学部助教 |
介護支援専門員の資格は、一定量の実務経験を条件として介護支援専門員実務研修受講試験を受験、合格し、指定の研修を経ることで登録を受けることができますが、しかしながらベースとなる実務経験では、必ずしもケアマネジメントに関連する業務をしてきたわけではなく、各資格の教育システムもバラバラであるのが実情です。
そのため、ケアマネジメントを使いこなすためには一定の経験と技量が必要であり、ケアマネジメント実務者を雇用する事業所、管理職の方々は、質の高いケアマネジメントを提供し続けるためにも、ケアマネジメント技術の向上に向けた取り組みを考えていくことも求められるといえるでしょう。
そこで本分科会では、ケアマネジメント従事者の技術教育についてどのように対応していくべきか、ケアマネジメント技術の自己評価票である「ケアマネジメント技術作業指標」を取り上げながら、皆さんと考えていきたいと思います。

D分科会 |
「チームアプローチのための |
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講師: | 松岡 千代 | 佛教大学保健医療技術学部看護学科教授、 TCJ認定ファシリテーター |
チームアプローチといわれるけど、実際は「言うは易く行うは難し」ではないでしょうか。本分科会では、チームアプローチの困難性とコミュニケーションの必要性、チームアプローチに求められる良いコミュニケーションの原則について学んだ上で、ワークショップ形式でコミュニケーションスキルトレーニングを行います。
コミュニケーションスキルトレーニングとしては、人の個性の違いを4つのカラーを使って理解しやすくした“True Colors(TC)入門講座”を開催します。この講座をとおして「自己を知る」「他者を知る」「相手を受け入れる」というコミュニケーションの基盤を体験的に学びます。自分も相手も大切にし、チームアプローチに活かせるコミュニケーションスキルを一緒に体得してみませんか?
ワークショップ形式の研修が苦手な人も是非ご参加してください。きっと気の合う仲間との出会いがあり、心地よい時間を過ごせると思います。
D分科会をご希望の方は、参加費+公式テキスト代(1セット1,500円)をご用意いただくこととなります。
参加費
【一般】
2日間通し 5,000円/1日 3,000円 (受講テキスト代を含みます。)
【本学在院、在学生・履修証明プログラム履修生】
2日間通し、1日のみともに1,000円
お支払い済みの参加費は、開催中止の場合以外は払い戻しいたしません。
セミナー終了後、後日報告書を編集発行する予定です。(別途有料)
申し込み方法
1.参加申込書での申し込み
参加申込書に必要事項をご記入の上、事務局まで送付してください。(FAX可)
【受付期限:12月14日(金)】
受付を終了いたしました
事務局住所
〒470‐3295 愛知県知多郡美浜町奥田
日本福祉大学研究課 ケアマネジメント研究セミナー事務局 宛
(TEL:0569‐87‐2324/FAX:0569‐87‐3973)
2.本学HPからの申し込み
下記参加申込フォームよりお申し込みください。
受付を終了いたしました
- 定員調整後、申し込み結果と振込先を記載した参加票をご案内いたします。(郵送もしくはFAX)
- 参加票に記載の振込先へ参加費をお振込みください。
※参加票は受付確認で使用しますので、参加当日に会場までご持参ください。
お知らせ
*以下、ご了承のうえお申込みください。
- 申し込み多数の場合は、2日間通しでお申し込みの方を優先とさせていただきます。
- 同じ職場で複数人お申し込みいただきました場合には、他の分科会に分かれていただく 場合があります。
- 定員後はキャンセル待ちを若干数受付いたします。
お問い合わせ 平日10時〜17時
日本福祉大学研究課
ケアマネジメント研究セミナー事務局
〒470‐3295 愛知県知多郡美浜町奥田
TEL:0569‐87‐2324/FAX:0569‐87‐3973
E-mail:care-seminar@ml.n-fukushi.ac.jp
会場案内図
日本福祉大学 名古屋キャンパス
名古屋市中区千代田5-22-35
※会場に駐車場はありません。公共交通機関をご利用ください。

- JR「名古屋」駅より中央本線「中津川」行に乗車「鶴舞」駅下車、徒歩2分
- JR「金山」駅より中央本線「高蔵寺」行に乗車「鶴舞」駅下車、徒歩2分
- 地下鉄「名古屋」駅より名古屋市営地下鉄東山線「伏見」駅乗換、 名古屋市営地下鉄鶴舞線「鶴舞」駅下車、徒歩2分