可能な限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、地域の包括的な支援・サービス提供体制『地域包括ケアシステム』を構築するためのさまざまな事業が展開されています。2015年の医療・介護報酬制度の見直しを見据え、さらに現場では「医療と介護の連携」、新たな居住サービス体系として、特定施設に加え「サービス付き高齢者住宅」の創設、さらには、在宅と介護保険施設や病院の入所・入院から退所・退院のシームレスな循環が可能となるような政策上の誘導、フォーマル・インフォーマルサービスを包含する地域づくりの推奨など、新しい動きが始まって来ています。利用者が望む生活の実現のため、さまざまな資源をどのようにパッケージしていくのか、地域包括ケアシステム構築を進める中で、ケアマネジメントが果たすべき役割をパネルディスカッションで論議し、その実際の実践について分科会で深めていきます。

日時 : 2015年110日(土)13:00〜17:00 / 11日(日)9:30〜16:00
場所 : 日本福祉大学 名古屋キャンパス 北館
主催 : 日本福祉大学福祉社会開発研究所
後援 : 日本福祉大学同窓会

※両日とも申込を締め切りました。

【1月10日(土)】 受付:12:30〜 開始:13:00 終了:17:00

政策動向

第1部「介護保険制度の見直しのための課題と最新情報」

  遠藤 征也氏 厚生労働省老健局総務課 課長補佐
基調提案

第2部「医療と介護の連携 現状と課題」

    白澤 政和氏 日本福祉大学客員教授 桜美林大学大学院老年研究科教授
日本ケアマネジメント学会 理事長
パネル
ディスカッション

「医療と介護の連携 現状と課題と対応策」

パネリスト: 1.医師の立場から 〜在宅における中重度者への連携 課題と工夫〜
  舩木 良真氏 医療法人三つ葉 理事長
2.地域包括支援センターの立場から 〜医療連携に基づく認知症ケア推進の実際〜
  小山 茂孝氏 国立市地域包括支援センター 主任介護支援専門員
3.介護支援専門員の立場から 〜ケアマネジメントの本質〜
  高砂 裕子氏 日本ケアマネジメント学会 認定ケアマネジャーの会会長
(一般社団法人全国訪問看護事業協会 常務理事)
4.退院支援の立場から 〜急性期病院等から在宅療養移行時の連携〜
    寺田 八重子氏 名古屋大学医学附属病院 看護部 地域医療センター
       
コメンテーター:   白澤 政和氏 日本福祉大学客員教授 桜美林大学大学院老年研究科教授
日本ケアマネジメント学会 理事長
コーディネーター   奥田 亜由子 日本福祉大学福祉社会開発研究所客員研究所員

【1月11日(日)】 受付:9:00〜  開始:9:30  終了:16:00

分科会

「認知症施策推進事業 短期集中支援チームの実際」

講師: 小山 茂孝氏 国立市地域包括支援センター 主任介護支援専門員

「サービス担当者会議の有効な開催方法」

講師: 高砂 裕子氏 日本ケアマネジメント学会 認定ケアマネジャーの会会長

「在宅ターミナルケア」

講師: 三橋 由佳氏 社会医療法人財団 石心会 さいわい訪問看護ステーション

「多職種連携教育のプログラムと評価
   ―ケースメソッド教育に焦点を当てて―」

講師: 篠田 道子 日本福祉大学社会福祉学部
日本福祉大学大学院 医療・福祉マネジメント研究科教授

(敬称略)

※講師、タイトルなど変更となる可能性がありますこと予めご了承ください。

1月11日(日)分科会 − 会場:日本福祉大学 名古屋キャンパス北館
                  時間:9:30〜15:00 全体会:15:00〜16:00

A分科会

「認知症施策推進事業 短期集中支援チームの実際」

講師: 小山 茂孝氏

国立市地域包括支援センター 主任介護支援専門員

 近年の認知症高齢者の増加に伴い、我が国における認知症施策は喫緊の課題となっています。そのためか、介護保険制度改正に伴い、認知症施策が包括的支援事業に組み込まれ、各市町村にて必ず実施の方向となりました。事業スタートの時期は経過措置もあり異なるものの、最終的には実施をしなければならず、それ故に、事業実施における課題や工夫を踏まえ、地域全体で、認知症高齢者やその家族を支える仕組みづくりが広く求められているところであります。
特に構築が困難と言われる、「認知症初期集中支援チーム」を創設して動かしていく術が必要かつ重要な要素となっています。より有効な実施においては、医療との連携が欠かせません。そこで、国が提案した事業のモデルとして先駆的な取り組みを行った国立市の実践事例をもとに、課題と工夫の共有を行います。

B分科会

「サービス担当者会議の有効的な開催方法」

講師: 高砂 裕子氏

日本ケアマネジメント学会 認定ケアマネジャーの会会長

 ケアマネマネジメントのプロセスにおいて、チーム形成とその力動を展開させる上でサービス担当者会議は重要です。特に、医療と介護の連携において、ケアマネジャーサイドからの有効なアプローチとして、サービス担当者会議は、その中核的要素となります。しかし、国の調査等によれば、医師の出席が少ないことも明らかになっています。日本福祉大学ケアマネジメント技術研究会では、これらサービス担当者会議の実態把握のため、愛知県の現任介護支援専門員 約1,600人を対象にアンケート調査を行いました。本アンケート集計結果を踏まえ、医療連携を円滑に進めるうえでの有効な開催方法について、訪問看護ステーションの管理者でもある高砂講師とともに課題と工夫の共有を行い、地域ケア会議への移行についても検討していきます。

C分科会

「在宅ターミナルケア」

講師: 三橋 由佳氏 社会医療法人財団 石心会 さいわい訪問看護ステーション

 高齢化の進行に伴い、今後は、最終的な看取り、いわゆるターミナルケアを、どこで、誰が担うのかは大きな課題となりそうです。短期集中型で医療と介護の連携が求められるターミナルケア。より有効な連携体制が構築されなければ、在宅におけるターミナルケアは完遂しません。おそらく在宅ターミナルの要は訪問看護でしょう。
 この訪問看護をいかにマネジメントできるかが重要なのですが、医療保険にも介護保険にも存在し、一定のルールにおいて双方を使い分ける必要もあり、より具体的な知識が求められるところです。それ故に訪問看護は難しいとも言われています。より有効な訪問看護の活用を考える上で、さいわい訪問看護ステーションが展開する、現場の第一線で行われている連携の実践事例をもとに、課題と工夫の共有を行います。

D分科会

「多職種連携教育のプログラムと評価
 ―ケースメソッド教育に焦点を当てて―」

講師: 篠田 道子氏 日本福祉大学大学院 医療・福祉マネジメント研究科教授

 多職種連携教育(IPE)のプログラムはいくつか開発され、シュミレーション・トレーニングやケースを用いた疑似体験などの有効性が示唆されています。本分科会では、まず、研究者の立場から、「IPEのプログラムと評価」について、国内外の研究を概観しながら現状と課題を整理します。さらに、2名の実践者から「ケースメソッドを用いたIPEの評価」と「IPEとしてのファシリテーション研修」の報告をしてもらいます。
 後半は、IPEプログラムとして期待されている「ケースメソッド」を題材に展開していきます。1つのケースを参加者間で多面的に検討し、相互理解を深めつつ、講師がファシリテーションスキルを用いてディスカッションをリードしていきます。ケースメソッドを体験する過程で、IPEに必要な「安全な場作り」、「他者とつながる」、「他者の意見を束ね、方向づける」というファシリテーションについて考えます。

参加費

2日間通し 5,000円/1日 3,000円 (受講テキスト代を含みます。)

お支払い済みの参加費は、開催中止の場合以外は払い戻しいたしません。

申し込み方法

※両日とも申込を締め切りました。

お知らせ

*以下、ご了承のうえお申込みください。

お問い合わせ 平日10時〜17時

日本福祉大学研究課
(ケアマネジメント研究セミナー事務局)

〒470‐3295 愛知県知多郡美浜町奥田
TEL:090-4855-3590/FAX:0569-87-3973
E-mail:care_seminar@ml.n-fukushi.ac.jp

会場案内図

日本福祉大学 名古屋キャンパス
名古屋市中区千代田5-22-35
※会場に駐車場はありません。公共交通機関をご利用ください。

名古屋キャンパスマップ
  • JR「名古屋」駅より中央本線「中津川」行きに乗車「鶴舞」駅下車、徒歩2分
  • JR「金山」駅より中央本線「高蔵寺」行きに乗車「鶴舞」駅下車、徒歩2分
  • 地下鉄「名古屋」駅より名古屋市営地下鉄東山線「伏見」駅乗換、名古屋市営地下鉄鶴舞線「鶴舞」駅下車、徒歩2分

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