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研究課題名 震災時の安否確認システムの実用化についての研究
研究者名(所属および資格) 研究代表者:大場和久(情報社会科学部助教授)
共同研究者:柳本哲也(中京大学教養部講師)

研究成果概要

 本研究は震災時の安否情報を迅速かつ正確に収集できる安否確認システムを提案し,実用化に向けての検討を行うことを目的としている.
 2003度始めまでに制作したシステムはMicrosoft社のWindows95, Excelで動作するものであり,信号の入力にはプリンタの端子を使用するなど,機種やOSへの依存が大きかった.この点を改良するため,2003年度は以下の検討を行った. システムの信号受信システムのハードウエア これまでのシステムは,トランシーバで受けた信号をデジタル変換してプリンタ端子からPCに取り込み,その情報をExcelから読み込むものであった.現在販売されているノート型PCにはプリンタ端子はなく,シリアル端子もほとんど付いていない.代わりにUSB端子,ネットワーク端子が利用できる.この2つのインタフェースに絞り,検討を進めた.また,実用化段階での使用時間とバッテリー容量の問題などからPDA機器の使用についての検討,利用するマイコンについての検討も行った. 信号伝送方式 一つの送信機から送信される信号の情報量が小さいことから,周波数バンドをさらに分割することについて検討を行った.技術的には可能だが,FM変調方式で行うためには電波法の規制をクリアする必要があるため,実用化段階での課題として位置づけた.また,これまでのシステムでは送信機がランダムに信号を発信する方法を取っていたが,実用化に向けて「出欠確認方式※」を採用することにした.送受信機の間で双方向の通信を行うことで,これまでの方式と比べて7〜8倍の信号受信を可能となる見込みである.

※はじめに受信機から送信機を呼び出し,呼び出された送信機のみが安否確認情報を送信する方式

研究成果発表
日本福祉大学情報社会科学部社会システム研究所ニュースレターNo.11にて経過報告
関連リンクなど
震災時の安否確認システムの実用化についての研究

Copyright(C):2006, The Research Institute of System Sciences, Nihon Fukushi University