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「海外研修・調査奨励金」受給者(ラオス研修)による帰国後報告会を開催しました

 全学教育センターの「海外研修・調査奨励金」*を利用し、2017年2月にラオスで研修を実施した国際福祉開発学部3年(当時)の石村未来さんによる報告会を5月22日に東海キャンパスで開催しました。石村さんは、研修の目的・内容の他に、ラオスの生活や社会環境について、沢山の写真を見せながら発表しました。

*海外での 研修や卒業論文執筆のための調査をする学生に渡航費を補助し、その活動を支援する制度です(本学後援会助成事業)。制度の詳細や募集要項については「奨励金」のサイトをご覧ください。

 報告会には、東海および半田キャンパスの学生を中心に、教員も加わり、約20名が参加しました。参加者からの質疑にその場で答えながら報告を行い、参加者は石村さんの話に耳を傾けながら熱心にメモをしていました。

 石村さんは2月11日〜24日までの日程でラオスに渡り、現地の子どもや教育者、僧侶、社会人など、年齢、立場が様々な人々にヒアリングし、子どもが置かれた状況、教育環境、男女の役割分担について調査を行いました。

 村々の子ども達がお寺に来て勉強している現場では、頭を剃り、僧侶のような衣装に身を包む男子児童がおり、僧侶になるための勉強をしているばかりではなく、将来、医者や教員を目指している子がいることを知ったとのことです。その背景には村の各家庭が抱える貧困があり、お寺に行った方が衣食住を保障されるという理由があることがわかりました。

 国立スパヌボン大学農林学部長へのヒアリングでは、ラオスの若者は安定している公務員への就職志向が強く、起業家精神が薄いという若者の思考やラオスの教育事情について、財務監査局長からは税金の使途に対する考え方を聞きました。

 さらに、都市部と農村部を訪問して現地の生活に触れる中で、スマートホンの所持率の高さ、母子手帳の発行(日本の援助)、ゴミの分別がされている状況など、日常生活における新たな発見があったとのことです。

 今回の研修を通して、都市と農村部の子どもの生活の違い、日本との文化の違いなどに気付くとともに、貧困の定義の難しさ、税金の使途の重要性、男女差の存在について把握することができ、今後の学習意欲が喚起されたようです。

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