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2009.7.22 第5回きょうゆうサロンを開催しました

去る7月22日(水)、日本福祉大学美浜キャンパス研究本館棟第5会議室にて、全学教育開発機構主催のFD推進事業の一環であるテーマ別教育懇談会「きょうゆうサロン」の第5回目を社会福祉学部、学生相談保健センターとの共催で開催しました。
今回のきょうゆうサロンは、本学教職員が障害のある学生との接し方や学生の抱える障害について学び、考えることを目的として開催したものです。
機構長の挨拶に続き、学生相談室の若山氏より、学生の抱える「目には見えない障害」の概説と当該学生のニーズに対応した学生相談保健センターの取組について説明がなされました。若山氏は、「見えない障害を抱える学生の増加にともない、大学での特別支援教育・個別の支援教育の時代が始まるだろう。そのためには大学にて議論を重ね、支援体制を整える必要がある」とまとめました。参加者からは、発達障害学生への対応などについての質問があり、活発な質疑応答が行われました。
続いて、社会福祉学部の湯原悦子先生と岡多枝子先生より、ゼミでの障害学生対応の事例報告がなされました。まず、湯原先生よりゼミでの聴覚障害学生への対応について、先生が直面した問題と当該学生の声をもとに試行錯誤を重ねて行ってきたサポートの実際が紹介されました。続いて岡先生より、ゼミでの車椅子学生への対応事例がご報告されました。お話の中では肢体不自由の学生にとっての美浜キャンパスと知多奥田周辺のバリア(環境)についての指摘もなされました。

最後に、田邊キャリア開発課長より、就職支援の中で出会った配慮を要する学生の事例が報告され、学生の就職相談にあたる中で直面した就職活動中の学生の不安定な心理状態へのケアの問題や、就職指導における学生相談室との連携の在り方について述べられました。また、発達障害等の障害に対する理解の進んでいない企業等雇用側の現状についても言及され、「学生の受け入れ先である雇用側の意識や環境を変えていかなければいけない。」と問題提起されました。
続く懇談会の時間には、非常勤を含めた教職員間で障害のある学生に関する意見交換や障害学生への支援などについての活発な情報交換が行われました。
今回のきょうゆうサロンは、初めて非常勤講師を含めた全教職員に対し積極的に周知を行った結果、専任教員17名、非常勤講師9名、専任職員17名の参加を得ました。学生の抱える障害についての教職員の関心の高さが改めて明らかとなりました。

参加者アンケートの満足度調査では45%は「満足」、55%が「まあ満足」と回答しており、概ね好評でした。また、「どの話も充実した内容でした」「皆さんが悩みながら苦労されている事が分かり良かったです」といった好意的な感想が多く得られ、有意義な会となりました。

 

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