科目名 | 災害復興のための制度と法2022 |
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単 位 数 | 学年配当 | 開講期間 | 担 当 教 員 |
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2 | 1 | 通年開講 | 岡本 正 |
テーマ |
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被災後に想定される課題の具体例、その課題を解決するために設けられている被災者支援のための制度やしくみ、その根拠となる法律について学ぶ |
科目のねらい |
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<キーワード> 被災者支援 災害復興 生活再建 災害ソーシャルワーク 多職種連携 <内容の要約> 災害時に被災者が抱える課題は、食料、物資、医療等のニーズだけにとどまらない。これまでの日常生活が突如として脅かされ、生活を再建していくうえでのありとあらゆる悩みが一挙に押し寄せる。住まい、仕事、家庭などのあらゆる場面で、お金とくらしに関わる課題が多数浮かび上がる。 それらを解決していくためには、被災者への経済的かつ精神的な支援や寄り添い活動が必要とされる。まずは希望をもって、一歩を踏み出したり、他の機関や士業と連携して支援をするきっかけをつくっていくことが何よりも重要になる。すなわち、被災者に対して専門家が果たすことができる役割とは、被災者に有益で役立つ生活再建や支援の情報を整理して提供することから始まる。そして、個別の課題に応じて、情報提供をし、支援制度の活用や手続きに誘導し、他の専門士業へのつなぎを行い、あるいは協働していくことで、被災者の生活再建の達成を目指すことになる。このような災害時における支援活動は、ソーシャルワークそのものであり(災害ソーシャルワーク)、ソーシャルワーカーにとって重要な役割となる。 本科目では、まず、被災後に被災者が抱える悩みを具体的な事例とともに概観し、その課題を解決するために設けられている支援制度やしくみ、その根拠となる法律について基本的かつ実践的な知識を学んでいく。そのうえで、災害後の生活や被災者を支えるために、ソーシャルワーカーとしてどのように活動できるかや、他の領域の専門家との連携やコーディネーターとしていかなる役割を果たすことができるのか等についても学びを深める。 <学習目標> 被災後の生活上における具体的な課題を例示することができる。 被災後の生活再建に向けて、必要な手段を示すことができる。 ソーシャルワーカーとして、被災地・被災者を支えるあり方を具体的に考えることができる。 |
授業のながれ |
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はじめに、1(大災害で被災するとはどういうことか) 2(生活再建への第一歩「羅災証明書」を必ず知っておこう)、3(羅災証明書の被害認定では写真撮影も忘れずに) 4(通帳やカードなしでも預貯金は引き出せる)、5(家の権利証がなくなっても権利はなくならない)、6(保険会社や契約内容が不明なら保険協会の窓口へ)、7(保険証をなくしても保険診療を受けられる) 8(携帯電話料金は支払い期限延長や減額も)、9(保険会社による保険料の支払い猶予も)、10(電気・ガス・水道等公共料金も支払い猶予措置がある) 11(被災ローン減免制度は破産にあらず)、12(被災ローン減免制度には多くのメリット)、13(返済条件変更前に減免制度の確認を) 14(住まいの全壊等には被災者生活再建支援金を)、15(被災者生活支援金には最大200万円の追加金も) 16(遺族等に最大500万円のお見舞い金)、17(「関連死」でも受け取り可能な弔慰金) 添削課題@ 18(3年間は返済の必要なし 災害援護資金の貸し付け)、19(自治体が配分する義援金の申請を忘れずに) 20(賃貸借契約の紛争は災害ADRによる解決を)、21(自宅損壊で隣家に被害が出たらADR活用も) 22(便乗・悪質商法に注意!契約は慎重に)、23(避難所環境と女性や子どもの権利に配慮を) 24(相続放棄ができる期限に注意を)、25(特別法の発動で行政手続き等の期限が延長に) 26(仮設住宅に入れない!? 自宅の応急修理制度利用には注意を)、27(新しい借り入れのしくみ「リバース・モーゲージ」を検討しよう)、28(仮設住宅の入居要件は緩和されることもある) 29(無料法律相談4万件の声が導く復興政策の軌跡〜東日本大震災〜)、30(無料法律相談1万2000件の声を防災・減災へ活かす〜熊本地震〜) 添削課題A |
準備学習の内容・学ぶ上での注意 |
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添削課題を受けることで、テキストで学んだ内容の理解度を確認することができます。添削課題は80%以上の正答率で合格となります。 |
事前事後 | 学習内容 | 時間数 |
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事前 | 指定テキストを必須とし、できるかぎり推薦図書をはじめとした関連分野の書籍を手に取ってみる。 | 10 |
事後 | 学習指導書を中心に復習する。 | 10 |
事後 | 興味をもった講に関して、推薦図書又は参考文献を手に取って学習を深める。 | 10 |
本科目の関連科目 |
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成績評価の方法 |
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すべての添削課題に合格後に受験する科目修了試験により合格を判定する。評価基準はA(100〜80点)、B(79〜70点)、C(69〜60点)を合格、D(59点以下)を不合格とする。 |
テキスト |
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■テキストを使用する □レジュメを使用する □未定 (最初の授業で指示する) |
<著者>岡本正 <テキスト名>『被災したあなたを助けるお金とくらしの話 増補版』 <出版社>弘文堂 <著者>岡本正 <テキスト名>『災害復興のための制度と法』 <出版社>本学オリジナル学習指導書 |
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