科目名 医療福祉論U

単 位 数 学年配当 開講期間 担 当 教 員
2 3 前期開講 林 祐介

テーマ
医療福祉領域におけるソーシャルワーク実践と医療ソーシャルワーカーの専門的役割の理解

科目のねらい
<キーワード>
患者と家族の理解  チームアプローチ
医療・介護保険制度  医療・福祉サービス
地域包括ケアシステム

<内容の要約>
本講義は、医療ソーシャルワーク関連のテキストの内容に沿って進められるが、現役医療ソーシャルワーカーによるゲスト講義、最新の動向をテーマにした特講も予定している。講義目的は、現代の保健医療福祉を取り巻く環境や諸問題を理解した上で、保健医療サービス提供機関において生活相談を行う医療ソーシャルワーカーの役割や業務内容を中心にを学ぶことである。そこで、以下の3点を重点的に取り上げることとする。@医療ソーシャルワーク実践に必要な価値(観)・知識・技術、A医療機関内や地域における保健医療と福祉の連携のあり方、B医療・介護保障に関わる制度の動向である。さらに、医療ソーシャルワークを実践する上で、近年注目されている地域連携ネットワークづくりの必要性についても言及する。併せて、医療ソーシャルワーカーとしての経験(13年間)を持つ教員が、病院現場における経験を踏まえながら、医療ソーシャルワーク実践や専門的役割について伝えていく。

<学習目標>
患者や家族の意向を尊重するために必要なコミュニケーション方法と、それぞれが持つ力を最大限高めるための支援技術を身につけ、実践することができる。
患者や家族が抱えている生活問題を発見し、多職種・多機関とのやりとりを通して、問題を解決する方法を協同しながら思考することができる。
医療ソーシャルワークに不可欠であるミクロ(個人・家族)・メゾ(組織・地域)・マクロ(制度・政策)の視点で、保健医療福祉の現状と課題について説明できる。

授業のながれ
1. オリエンテーション:医療ソーシャルワーカーの魅力
2. 「保健医療福祉」とは何か
3. 医療組織とチームワーク
4. 保健医療領域における特徴的諸問題とソーシャルワーカーの業務と役割
5. 医療の場におけるソーシャルワークの援助過程
6. 保健医療ソーシャルワークの実際:ミクロからメゾ・マクロへの展開
7. 医療機関・介護施設の機能分化
8. 退・転院支援についての動向と課題@:総論
9. 退・転院支援についての動向と課題A:患者と家族の退・転院先の意向を中心に
10. 退・転院支援についての動向と課題B:自宅退院後の患者と家族の不安・困り事を中心に
11. 退・転院支援についての動向と課題C:転院制約要因とそれを有する患者への取り組みを中心に
12.ゲスト講師@:急性期における医療ソーシャルワーク実践
13.ゲスト講師A:回復期または慢性期における医療ソーシャルワーク実践
14.特講:保証人問題の現状と課題
15.まとめ

準備学習の内容・学ぶ上での注意
テキストは各自事前に購入して、第8〜11回の講義(退・転院支援についての動向と課題@〜C)を行う時に持参すること。なお、第2〜6回の講義は、田中千枝子『保健医療ソーシャルワーク論 第2版』の内容に沿って行うが、必要な資料は担当教員が準備する。第1・7回の講義資料とゲスト講義資料についても、担当教員が準備する。ゲスト講師@Aは、講師の先生(いずれも現役の医療ソーシャルワーカーに依頼する予定)の都合もあり、12・13回目以外に開催する可能性がある。 講義の中の私語や他事はもちろんのこと、携帯電話を鳴らした場合には、その時点で講義を一旦中断することになるため、携帯電話の電源は必ず切っておくこと。加えて、真剣に受講する学生の利益を優先する。周囲の学生に迷惑を掛ける学生は退室させる。

事前事後 学習内容 時間数
事前 授業前に、テキスト(次回の範囲)を読んだり、講義内容に関連する内容についての予習をすること 14
事後 配布プリントを復習し、テキストの関連部分を確認すること 11
事後 期末試験へ向けての整理・学習 5

本科目の関連科目
保健医療サービス論を基礎科目として、ソーシャルワーク論TUV、ソーシャルワーク演習TUVがあり、展開科目として医療福祉論Tを既得、または併行して受講することが望ましい。4年次の「医療ソーシャルワーク実習」を希望する者は、本科目の単位取得が要件となっている。

成績評価の方法
期末試験(筆記・Web・レポート・最終授業内) 100%
授業内でのレポート・課題等 0%
その他  0%
15回目の授業時に実施する最終授業試験(100点)で評価する。授業態度が悪い場合は程度に応じて減点する。テストを受ける際の留意事項等は、授業内(1〜14回のいずれか)で指示する。

テキスト
■テキストを使用する
■レジュメを使用する
□未定 (最初の授業で指示する)
<著者>林祐介 <テキスト名>効果的な退院・転院支援:医療ソーシャルワーカーの専門的役割 <出版社>旬報社



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