科目名 死生学

単 位 数 学年配当 開講期間 担 当 教 員
2 2 後期開講 赤石 憲昭

テーマ
死とどう向き合うか?

科目のねらい
<キーワード>
生  死
生きる意味  デス・エデュケーション

<内容の要約>
自らの死を経験してきた人はいません。しかし誰もが確実に死と直面することになります。とくにこのコロナ禍において、わたしたちは死を非常に身近なものと感じるようになりました。また、大きな社会不安に伴い、「人生に生きる意味はあるのか」、「なぜ生まれてしまったのか」といった考えも多く唱えられるようになっています。他人の死、かけがえのないものの死、死に逝く自分というかたちで、先人たちは死と直面し、そこからさまざまな思想や世界観を生み出してきました。死がタブー化されたといわれる現代社会において、彼らの足跡をたどりながら、同時に、新しい死生観を考えていくことは、必要なことであり、有意義なことです。本講義では、死生学の歴史と現状、さまざまな死生観とその変遷、延命、生殖、安楽死などをめぐる生命倫理の考え方を取り上げて、死について学ぶことの重要性とその積極的な意義を提示します。「死を学ぶこと」は「生きることを学ぶこと」であるという立場から、人間としての生きることの<価値>について考えます。

<学習目標>
先人たちの死についての考え方を理解することができる。
死について考えることで、現在の生の意味について振り返ることができる。
死と生をめぐる倫理(医療倫理など)について理解することができる。

授業のながれ
オリエンテーション:なぜ死生学を学ぶ必要があるのか?
死について考えるということ 
死生学のさまざまな展開 
死の受容の歴史と現代
古代ギリシアの死生観
キリスト教と仏教の死生観
近現代哲学の死生観―ヘーゲルとハイデガー
日本人の死生観と現代の死生観
生命倫理学の基本構造
生の終わりに関する倫理
生の始まりに関する倫理
老い・病気・障害
死の意味のとらえ返し
共生・承認・身体と傷つきやすさ
まとめ等

準備学習の内容・学ぶ上での注意
死について学ぶことは現在の生について学ぶことでもあります。そして現在の生を自覚的に生きぬいていくことで、死についての理解も深まってきます。この講義では、できるだけ自分の生と死に向き合って、自己の生を支えているさまざま存在に目を向けていって欲しいと思います。できれば、死と生に関わる多くの本を読んで先人たちの死生観について学んでください。

事前事後 学習内容 時間数
事前 各回のテーマに関して、推薦図書を読んだり、インターネット等で調べる 15
事後 各回の講義内容をレジュメ等を活用して復習する 15

本科目の関連科目
倫理学概論、哲学概論

成績評価の方法
期末試験(筆記・Web・レポート・最終授業内) 55%
授業内でのレポート・課題等 45%
その他  0%
毎回の小課題による平常点(45点)+授業内期末試験(55点)の合計100点満点のうち60点以上を合格とします。授業内に毎回、授業内容に関わるコメント記入をしてもらい、用紙8割程度の記入を満点の目安とします。授業内期末試験では、死生学に関する基本的な知識と考え方が習得できているかを確認します。授業中の私語等の迷惑行為については、平常点から適宜減点します。

テキスト
□テキストを使用する
■レジュメを使用する
□未定 (最初の授業で指示する)
 



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