科目名 国際関係論

単 位 数 学年配当 開講期間 担 当 教 員
2 3 前期開講 近藤 菜月

テーマ
国際開発の歴史的展開を教育分野に焦点を当てて理解する。途上国社会を生きる人々のことを想像し、途上国の教育について、自分自身の経験と結びつけながら考える視点と機会を持つ。

科目のねらい
<キーワード>
教育と発展の関係  国際開発援助の歴史
教育とは何か  なぜ学校に行くのか

<内容の要約>
本講義では、途上国の教育について考えることを通して、「学ぶ」、「教育」とはどういうことか、を広く問うことを目的とする。日本を含む先進国が途上国の「開発」にどのように関わってきたのか、なぜ国の発展に「学校」が必要とされるのか、「教育=学校に通う」なのか、といった内容を扱う。「途上国」というと、遠い貧しい国のことであり、恵まれた国に生まれ育つ自分とは関係の薄いことであるように感じる人も少なくないかもしれない。しかし、途上国の教育について考えることを通して、「そもそも我々はなぜ学校に通うのか?」という、これまで当たり前と感じていたことについて深く考える機会が得られる。本講義を通して、自分と異なる社会に生きる「他者」の教育について考える際に、自分の社会との違いを意識しつつ、共感を持って想像し、理解を深めるための視点が養われることを期待する。

<学習目標>
途上国の教育の現状や課題について、具体的な事例と共に理解できる。
教育協力の理念や手法の歴史的変遷を知る。
途上国における教育と、日本社会の教育とを結びつけて考える視点を身につけることができる。

授業のながれ
オリエンテーション授業の目的とねらい、次回以降の流れを説明する。
開発と教育@50~60年代:経済成長、人的資本論
開発と教育A70~80年代:「ベーシック・ヒューマン・ニーズ(BHN)」としての教育初期の経済成長至上主義から、人権中心アプローチや「近代化」に対する疑問等、「開発」の思想の変化・多様化を学ぶ。
開発と教育B90~2000年代:「万人のための教育(EFA)」1990年代に様々な国際会議で基礎教育の重要性が打ち出され、学校教育の量的拡大が一気に進んだことを理解する。
開発と教育C2000年以降:ミレニアム開発目標(MDGs)から持続可能な開発目標(SDGs)へ2000年以降の国際開発では教育開発がどのように変化したかを理解する。
まとめ:「開発」や「発展」の考えがどのように変化してきたかを振り返り、現代の時代的特徴を理解する。
教育とは何か@学校教育と国家:教育の役割を、国家・社会・システムの観点から考える。
教育とは何かAなぜ私達は学校に行くのか?:教育の意味を、個人の観点(学歴、就職、収入)から考える。
教育とは何かB教育思想(1)「学校」というシステムについて考えよう
教育とは何かC教育思想(2)エンパワーメントとしての教育について考えよう
まとめ:「教育」や「学習」についての考えを振り返り、今後の教育システムの在り方について考える。
フィールドについて知る@フィールドとの出会い 講師のアフリカ経験から
フィールドについて知るAガーナの歴史と教育、文化
フィールドについて知るBグローバル化の中のアフリカ
全体の振り返りとまとめ

準備学習の内容・学ぶ上での注意
あまり聞いたことのない理論などが登場しますが、語句をただ暗記するよりも、「新しい視点」や「こんな考え方もあるもか」といった、自分なりの学びを得ていただきたいと思います。 授業の中で関心を持った事例や理論についてコメントペーパーで質問したり、自分でも調べてみるなど、積極的な態度で参加していただくことが望ましいです。

事前事後 学習内容 時間数
     

本科目の関連科目
 

成績評価の方法
期末試験(筆記・Web・レポート・最終授業内) 70%
授業内でのレポート・課題等 30%
その他  0%
講義内で2回ミニレポートを課し、 期末レポートとあわせて評価を行う。

テキスト
□テキストを使用する
□レジュメを使用する
■未定 (最初の授業で指示する)
 



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