科目名 社会福祉政策論

単 位 数 学年配当 開講期間 担 当 教 員
2 3 前期開講 角崎 洋平

テーマ
社会福祉政策はなぜ必要か?社会福祉政策はどうあるべきか?

科目のねらい
<キーワード>
福祉国家  市場の失敗
家族の限界  社会正義
社会的投資

<内容の要約>
社会福祉政策の意義や論拠について理解し、よりよい福祉社会を実現するための社会福祉政策の在り方について考察する。まず市場競争や家族の「助け合い」の限界を確認したうえで、社会福祉政策の意義・論拠について、社会正義論の議論を踏まえて講義する。その際、社会福祉政策の必要性を否定する見解についても取り上げて検討する。次いで社会福祉政策の方法について講義し、望ましい税・給付・規制・国家・経済の在り方について考察する。 (政府系金融機関に勤務し、小企業向け融資や教育資金融資に関する業務に従事した教員が、市場の限界と政治・行政の役割という視点から社会福祉政策に関する講義を行う。)

<学習目標>
社会福祉政策に関する理論や国内外の社会福祉政策動向について正確に理解し、的確に説明できる。
なぜ社会福祉政策が必要なのかについて適切に説明できる。
妥当な社会福祉政策の内容について、政府や地域の機能を踏まえながら、自ら構想することができる。

授業のながれ
1.ガイダンス:講義概要・履修上の注意
2.福祉政策は必要か?:市場の失敗・家族の限界と福祉国家
3.福祉政策は本当に必要か?:「福祉」を否定する思想を検討する
4.しあわせ最大化をめざす福祉政策の構想:功利主義の福祉政策理論
5.「自由と平等」の両立をめざして:ロールズ派リベラリズムの福祉政策理論
6.不平等を生み出す政治と経済を問い直す:反抑圧の福祉政策理論
7.誰に資源を与えるか?誰からその財源を集めるか?:再分配政策
8.人々を「良い方向」に誘導できるか?:規制とリバタリアン・パターナリズム
9.「働かざる者食うべからず」か?:ワークフェアとベーシックインカム
10.なぜ「ワーク・ライフ・バランス」が重要なのか?:労働と時間
11.「投資」としての福祉政策:社会的投資論とその先
12.誰がどのように「福祉」を実現するのか?:国・地方・市場の役割と国際連携
13.差別・排除を生まない社会・経済システムを構築する:福祉政策を超えて@
14.望ましい福祉政策を生み出す政治システムを構築する:福祉政策を超えてA
15.まとめ:望ましい福祉社会を目指して

準備学習の内容・学ぶ上での注意
◆毎回講義後にその回の講義内容についての確認小テストを実施する(nfu.jpのシステムを利用して実施する)。この小テスト問題は、社会福祉士国家試験問題(とくに「現代社会と福祉」分野」)からも出題するので、しっかり取り組むこと。また小テスト問題は期末テストでも再出題するので、期末テスト対策のためにも小テスト問題の復習が必要になる。 ◆この講義では社会福祉士国家試験「現代社会と福祉」における福祉政策や福祉哲学分野の内容も扱う。また公務員試験で出題される政治学・行政学・財政学の内容にも触れる。

事前事後 学習内容 時間数
事前 関連する授業科目の復習 15
事後 授業後の質問・感想・ミニレポートの提出 7.5
事後 毎回の確認小テストや復習テストの実施 7.5

本科目の関連科目
福祉行財政論、総合政策論、福祉行政と経済、社会保障論、福祉計画論、社会福祉原論、社会福祉発達史、財政学、行政学、地方自治論

成績評価の方法
期末試験(筆記・Web・レポート・最終授業内) 40%
授業内でのレポート・課題等 60%
その他  0%
平常点(60点)は、毎回講義後実施する確認小テストの正答率および授業後のミニレポートを軸に評価する。期末テストは、確認小テスト既出問題を(少しだけアレンジしたものを)出題し、web上で実施してもらう。より具体的には初回授業で詳しく説明するので、必ず出席すること。

テキスト
□テキストを使用する
■レジュメを使用する
□未定 (最初の授業で指示する)
 



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