科目名 低所得者福祉論

単 位 数 学年配当 開講期間 担 当 教 員
2 2 後期開講 金 碩浩

テーマ
貧困・低所得層の現状とその対策としての公的扶助制度

科目のねらい
<キーワード>
貧困・低所得  格差・不平等
生存権  国家責任
自立

<内容の要約>
低所得福祉制度(公的扶助制度)は、社会保険などとともに社会保障制度を構成しており、その中でも最終的セーフティネットとしての機能を果たしています。そこで、本講義は、貧困の概念や原因、貧困・低所得層の人々が直面している様々な問題(貧困の現状)を理解すること、貧困とその対策に関する歴史的展開過程を学ぶこと、そして生活保護を始めとする様々な低所得者福祉制度の仕組みや機能を理解すること、そして「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利(生存権)」の視点から低所得者福祉制度のあり方を考えることなどを内容とします。

<学習目標>
貧困・低所得がもたらす問題点に関して具体的かつ論理的に指摘できる。
貧困・低所得をとらえる様々な概念や視点について具体的かつ論理的に説明できる。
生活保護を始めとする様々な低所得者福祉制度の機能や仕組み等について具体的かつ体系的に説明できる。
生存権保障の視点から生活保護を始めとする様々な低所得者福祉制度の課題および見直し方向について具体的かつ論理的に説明できる。

授業のながれ
講義@:オリエンテーション、今日における貧困・低所得の諸問題
講義A:貧困の概念やとらえ方
講義B:低所得者福祉制度(公的扶助制度)の概念および範囲
講義C:生活保護制度の概要1(目的、原理、原則)
講義D:生活保護制度の概要2(保護の種類、保護の実施方法、生活保護基準)
講義E:生活保護制度の概要3(実施体制、被保護者の権利と義務)
講義F:生活保護制度における相談援助活動
講義G:講義の小括
講義H:イギリスにおける低所得者福祉制度の歴史
講義I:日本における低所得者福祉制度の歴史
講義J:生活困窮者自立支援制度の現状と課題
講義K:ひとり親世帯と子どもの貧困の現状と課題
講義L:ホームレス問題の現状と課題
講義M:その他の貧困・低所得者対策
講義N:講義の総括

準備学習の内容・学ぶ上での注意
・本講義は、講義内容の要点と補足資料で構成されるレジュメに沿って、主に「講義形式」で行われる予定です。
・事前学習:紹介した参考図書の該当箇所を読んで予備知識を持って授業に臨んでください(30分程度)。
・事後学習:低所得者福祉制度は、多岐にわたる制度によって構成されているだけでなく個別の制度も複雑な仕組みになっているため、その全体像を理解することは容易ではありません。講義内容の総合的かつ体系的に理解するためには、レジュメと参考図書を用いてノートをまとめるなど、重点的に復習してください(1時間程度)。
・レポート:指定図書を精読した上、自ら調べた参考文献を参照しつつ、指定のテーマと指定のルールに則ってレポートを作成してください。
・新聞やテレビなど、マスコミで報道される格差や貧困・低所得問題に関しても関心をもって背景や解決方策を自ら考えてみましょう。
・私語、携帯電話やスマートフォンの使用など、迷惑行為は厳しく禁止します。退室措置または減点措置を取る場合もあります。

事前事後 学習内容 時間数
     

本科目の関連科目
社会保障論

成績評価の方法
期末試験(筆記・Web・レポート・最終授業内) 80%
授業内でのレポート・課題等 20%
その他 
・期末試験(80点)、課題(5点×4回=20点)で総合的に評価します。
・単位を取るためには、少なくとも課題を2回以上提出することを要件とします。2回未満の提出者については、期末試験の成績に関わりなく「不合格」とします。

テキスト
□テキストを使用する
■レジュメを使用する
□未定 (最初の授業で指示する)
 



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