科目名 経済史T

単 位 数 学年配当 開講期間 担 当 教 員
2 1 後期開講 丸山 優

テーマ
前近代の異文化社会の経済を理解し、それらの社会の近代化過程を知る

科目のねらい
<キーワード>
経済の1タイプとしての市場・市場経済  私的所有と社会的分業の進展度としての市場規模
貨幣・通貨・信用  世界経済システム(中枢・周縁・辺境)
都市と農村の分業

<内容の要約>
経済史Uとの関わりで、内容を、イギリス産業革命とフランス革命の「二重革命の時代」以前=近代以前の「伝統社会」の経済史に限定する。基本的には私的所有・社会的分業に基づく商業・貿易の発展、また信用関係の発展を1本の筋道として描きながら、決して一様でない伝統諸社会の経済構造を明らかにする。そして、世界の覇権(帝国)の変遷と関連付けながら、それぞれに固有な社会変動の要因を解明する。

<学習目標>
過去の異文化社会の内部構造と空間的配置、それらの変化を思い描くことができる。
長期に持続する庶民の世界観・生き方をも考慮に入れて、社会変動の要因を理解することができる。
政治・文化に埋没していた市場メカニズムが自立していく様を、経済学の誕生と関連付けて理解することができる。
比較の方法を身につけることができる。

授業のながれ
経済史の歴史・経済学との関係――経済史とは何か
文明の発生――農業と文字の誕生
古代ギリシアの社会と経済
ローマ帝国の社会と経済
「進んだアジア(東洋)」と「遅れたヨーロッパ(西洋)」
中世ヨーロッパの都市とギルド制
中世ヨーロッパの農村と封建制――特に14世紀における封建制の危機に関連して
中世ヨーロッパの貨幣・通貨と信用関係
大航海時代――ヨーロッパの対アフリカ・アジア・アメリカ攻撃と「コロンブス交換」
ポルトガル・スペインの帝国支配の構造
「オランダの世紀」といわれる17世紀における封建制の危機
大西洋三角貿易の成立とイギリスにおける国民経済の形成
重商主義――絶対主義の重商主義とイギリス革命後の固有の重商主義
プロト(原基)工業化――産業革命への助走
まとめ――前近代経済と近代経済との違い

準備学習の内容・学ぶ上での注意
1.毎回配布する講義レジュメをノート代わりに使って書き込み・マークなどを行う。すべてのレジュメは一つにまとめて保管しておくように。
2.数回に限定されるが、講義の後に(レジュメを参照できないかたちで)小テストを行う。
3.グローバルな(世界規模の)歴史である以上、各地域・各都市の空間的配置に留意する。

事前事後 学習内容 時間数
事前 世界史の復習(または予習) 10
事前 日本史の復習(または予習) 5
事後 経済学辞典の活用 5
事後 ある国の前近代社会の構造を調べる 5
事前 国際的に交換可能であった貨幣・通貨を調べる 5

本科目の関連科目
【資格独自科目】社会科教育法U
【総合基礎科目】日本の歴史、外国の歴史、地球人間学
【専門科目】経済学、ミクロ経済学、簿記、金融論、アジア経済論、国際経済

成績評価の方法
期末試験(筆記・Web・レポート・最終授業内) 80%
授業内でのレポート・課題等 20%
その他  0%
期末試験の成績を最重要視する。
レポート・小テストの成績を加味する。

テキスト
□テキストを使用する
■レジュメを使用する
□未定 (最初の授業で指示する)
 



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