科目名 医学概論

単 位 数 学年配当 開講期間 担 当 教 員
2 2 後期開講 藤井 博之

テーマ
医療機関の経営で必要な医学的考え方を学ぶ

科目のねらい
<キーワード>
病気と健康  医療技術
医師・医療専門職  医療機関(病院・診療所)
地域医療・地域ケア

<内容の要約>
 医療機関の経営管理では、医学の専門性:対象、方法、価値を知って、医師をはじめとするいわゆる医療専門職の思い・考え方・労働の枠組みを理解しておくことが意味を持ちます。
 なぜなら医業経営管理のミッションは、医療のあるべき姿を実現することと,現実の経済的政策的条件の中で経営をなりたたせることのせめぎ合いのなかにあるからです。
 この科目では、医療とは何か、その対象とする病気や健康を医学はどう扱うのか、医療技術やそれを担う人々はどう行動するのかを学びます。医学用語や医療の世界で使われる専門用語を理解するきっかけにもなるはずです。
  「医業経営管理能力検定」の受験資格を得るための必須科目です。

<学習目標>
基本的な医学の概念(病気、健康、診断・治療・予防・リハビリテーション)について説明できる。
人体の構造・機能・主な病気・生活機能について理解し、調べながら説明できる。
医師や医療専門職が、病人・患者にどのような行動をとっているかを理解し、彼らと意思疎通できる。
医療技術や医療提供制度について基本的な用語を理解し,説明できる。
「医業経営管理能力検定」の「医学・医療概論」科目を突破できる。

授業のながれ
第1回 医学と医療、病気と治療:医学と医療の方法、病気と健康、正常と異常、診断と病気の分類、病気と症状、予後、治療・予防・リハビリテーションの論理、全人的医療
第2回 細胞、血液とその循環(血液、免疫系、心・血管、肺、腎、心肺機能障害)
第3回 運動と行動(筋、骨格、脳・神経、運動と知覚、自律神経、神経系調節、疼痛、肢体不自由、神経難病) 
第4回 栄養・代謝・排泄(消化管・肝胆膵、消化器系の障害、内分泌器、サルコペニア、栄養サポート、小腸機能障害、膀胱直腸機能障害)
第5回 感染症(感染とその種類、免疫系疾患、肺炎、結核、法定伝染病、新興・再興感染症、性感染症、AIDSと免疫機能障害)
第6回 成人病と老人病あるいはいわゆる'生活習慣病'と老年症候群 (高血圧、糖尿病、高脂血症、ロコモティーフ症候群、フレイル症候群、老年症候群、認知症、要介護分類、障害自立度、介護予防)
第7回 発達とこころ・精神の病(精神疾患、DSMとICD、精神障害・知的障害・発達障害) 
第8回 がんと闘う/つきあう(悪性腫瘍の種類、診断・治療の考え方、ホスピスと緩和ケア)
第9回 医療制度と介護保険体制
第10回 医療技術と医療技術者(医薬品、医療機器、医療技術革新、脳死と臓器移植、生殖医療、再生医療、医師、看護師、医療専門職、養成制度・資格制度)
第11回 患者と医療現場(インフォームドコンセント、多職種協働、当事者主権)
第12回 障害とリハビリテーション:ADL、QOL、リハビリテーションの定義、国際障害分類から国際生活機能分類へ、病期とリハ、在宅医療、地域包括ケアと地域リハビリテーション
第13回 社会医学と疫学:公衆衛生、国際疾病分類、疫学、臨床疫学とEBM、社会疫学とSDH、地域医療
第14回 医療史、病人史のすすめ 医療史、病人史のすすめ
第15回 まとめ

準備学習の内容・学ぶ上での注意
 11-12月に実施される「医業経営管理能力検定」の準備に役立ちます。出題範囲となる検定テキストは毎年改訂されますので、授業内容もそれに従って変更することがあります。
 講義期間中に検定試験が実施されますので、それまでの期間は集中的に試験対策にもなる実践的な講義と、Web試験による小テストで、知識の定着を支援します。
 講義資料を作成し、最初の2回は印刷して配布します。3回目以降は各自が事前にダウンロードし、目を通して、講義時に持参してください。
 毎回、シラバスまたは講義中に伝える予告にしたがって、テキストの該当箇所を読んでから、講義に参加してください。
 授業後に毎回、nfu.jpからリアクションを提出してください(nfu.jp→スタディ→本科目→第〇回講義へのリアクション)。授業に貢献したリアクションを提出した受講者には回数に応じて成績判定時に加点することがあります。
 推薦図書や、講義中に紹介する教材・参考文献の中から最低1冊は手にとって、定期試験までに「自分の中に残る一節」を見つけておいてください。 本科目は全体を通じて合計30時間の事前・事後学習が必要です。

事前事後 学習内容 時間数
事前 あらかじめ次回の講義資料をnfu.jpからダウンロードし、教科書の該当箇所と併せて読み、リアクションへの教員からの回答をんでから授業に参加する 14
事後 授業後は毎回リアクションを提出する(nfu.jp→スタディ→本科目→第〇回講義へのリアクション)。 4
事後 授業の内容、取り上げた問題、振り返り、理解の定着をはかる 4
事後 シラバスや授業で紹介した文献、各種メディアの情報を講読・視聴して、理解を深める 4
事後 授業期間中に数回行われるWebでの小テストを受験し、知識の定着を図る 4

本科目の関連科目
「医療情報管理」「医療経営論」「医療福祉政策T」「人材マネジメント」「マーケティング」「医療福祉会計」「医療福祉関係法」

成績評価の方法
期末試験(筆記・Web・レポート・最終授業内) 70%
授業内でのレポート・課題等 30%
その他  0%
 小テスト(Web試験)を数回実施します。
 定期試験、小テストとも選択肢問題が中心です。定期試験では1問論述式を出題します。試験はいずれも、講義資料・テキスト・ノートの持ち込み・参照可とします。
 授業に貢献する内容のリアクションを提出した受講者には、回数に応じて、成績判定時に加点を行うことがあります。
 合計60%以上の得点で合格とします。

テキスト
□テキストを使用する
□レジュメを使用する
■未定 (最初の授業で指示する)
 



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