科目名 外国の歴史

単 位 数 学年配当 開講期間 担 当 教 員
4 2 通年開講 望月 秀人

テーマ
西洋史の大きな流れを見通す

科目のねらい
<キーワード>
西洋史の大きな流れをつかむ  日本史との比較を試みる
具体的な事例から社会について考える

<内容の要約>
 世界史はその重要性にもかかわらず、細切れの史実しか知られていないことが多い。本講義ではこうした状況を是正するために、世界史の大きな流れを身につけさせることを目指す。そのため、第一に歴史を細切れの史実の寄せ集めとしてではなく、社会構造の変遷という観点から見たい。その際、一国史への批判に留意し、できるだけ地域差や国際関係に注目したい。第二に、細かな史実は事例としてのみ提示し、できるだけ大きな流れをつかませたい。第三に、教師の専門から、西洋史を主に取り上げ、必要に応じて日本史や東洋史の事例を挙げる。

<学習目標>
社会変化の大きな流れとその要因について考えることができる
歴史における地域差について考えることができる
具体的な史実から社会構造について考えることができる
さまざまな物事を通じて社会や歴史について想像力を働かせることができる

授業のながれ
ガイダンス:シラバスの説明と歴史学の意義について
都市国家の形成と発展1:ギリシアのポリスの事例
都市国家の形成と発展2:共和制ローマの事例
ローマ帝国の成立:西欧皇帝概念の起源
一神教の成立1:ユダヤ教からキリスト教へ
一神教の成立2:キリスト教とイスラム教
古代から中世へ:異民族の侵入とキリスト教共同体の成立
封建制1:主従関係と領主制
封建制2:アンジュー帝国の事例
中世都市:同職組合と街区
中世カトリック教会:教区、教会制度、修道院、スコラ哲学
十字軍:宗教戦争の本質
大航海時代:植民地支配の始まり
ルネサンス:キリスト教の相対化
宗教改革1:出版資本主義との関連で
宗教改革2:宗派分裂と宗派化
宗教戦争の時代:世俗化への展望
「絶対王政」の成立:主権概念の成立
「絶対王政」の実態:絶対王政は専制的か
「絶対王政」と世論:サロンやカフェ
フランス革命:自由・平等・友愛の理想と現実
フランス革命:ナポレオン戦争の意義
産業革命:工業化の世界史的意義
帝国主義の時代:第二次産業革命との関連で
第一次世界大戦:総力戦の時代
ロシア革命:マルクス主義の意義と限界
世界恐慌:多様な恐慌対策とその限界
ファシズム:ナチスを中心として
第二次世界大戦:反ファシズム戦争・核戦争
国際法の発展:戦争の違法化と国際連合

準備学習の内容・学ぶ上での注意
 事前に高校世界史程度の基礎知識を持つことが望ましいが、一応それがなくとも理解できるような講義にするよう心がける。新聞等を事前によく読み、時事的な知識を持つことも重要である。
 講義に出席する上では、私語や教室からの出入り、スマホいじりなどは基本的に禁止する。質問や根拠のある批判等は歓迎する。
 教職志望者は必ず各自、高校世界史の教科書を所持すること。とりあえず山川出版社のものくらいが適切である。

事前事後 学習内容 時間数
事後 講義内容の復習 15
事後 新聞等により時事問題への関心を持っておくこと 15

本科目の関連科目
 日本史・東洋史・西洋文化論・西洋哲学・政治学などとはおそらくかかわりが深い。

成績評価の方法
期末試験(筆記・Web・レポート・最終授業内) 70%
授業内でのレポート・課題等 30%
その他  0%
 基本的に定期試験とレポートの結果で判断する。定期試験では紙媒体のみを持ち込み可とするが、講義内容に即して、基礎的な概念は説明した上で、文章で論述してもらう形式をとる。講義内容と自分の意見が食い違う場合には、まず講義内容に即して書き、それと区別して自分の意見を書くのであれば、前者のみを採点対象とし、後者は採点対象から外すため、批判を書いてもかまわない。レポートはデータの出所を必ず明示して書くこと。ウィキペディアをデータの出どころとすることや、コピペ・盗作の類は禁止する。

テキスト
□テキストを使用する
■レジュメを使用する
■未定 (最初の授業で指示する)
 



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