科目名 公衆衛生看護学実習U

単 位 数 学年配当 開講期間 担 当 教 員
2 4 前期開講 水谷 聖子、大橋 裕子、森 礼子

テーマ
地域で生活する人々の健康問題の構造を理解することで、対象の健康には生活や地域の特性など様々な要因が背景にある事を理解する。公衆衛生看護活動の最終的な目標は対象の日常生活の維持であり、そのために必要な公衆衛生看護の知識・技術を学習する。

科目のねらい
<キーワード>
地域看護  健康問題の構造
生活  ポピュレーションアプローチ
ハイリスクアプローチ

<内容の要約>
 医療機関で行われる施設内看護と地域で行われる公衆衛生看護は、共通点もありますが、異なる点もあります。例えば、医療機関での看護の視点は、「疾病に伴う生活援助」となりますが、地域で行われる公衆衛生看護の視点は、「生活に疾病(健康状態)がどの様な影響をあたえているのか」といった生活維持の観点から疾病(健康状態)を把握し支援する、という違いです。本授業では、はじめに地域の健康問題の構造をみていきます。心身の状態と生活の状態を並べてみた時にそこから何がみえるでしょうか?そしてその背景にはどういった要因が存在するのか、対象の課題は何かを考えます。さらに、その視点を個人から家族、家族から地域へと広げていく過程を学習し、地域に共通した課題に対するポピュレーションアプローチでのヘルスプロモーションについて理解します。また、一方では現在、所得格差に伴い健康格差が社会問題となっていますが、健康弱者へのハイリスクアプローチ、生活の安全保障への支援について事例を交えて学習します。
 公衆衛生看護活動における基本的な技術として、健康診査における健康状態の確認とアセスメントに係る際の技術、家庭訪問に係わる際の技術、健康相談に係わる際の技術があります。それらについて講義と演習をとおして学び、対象の実態把握からアセスメントまでの過程について理解します。

<学習目標>
地域で生活する人々の健康問題の構造を理解し、様々な要因を繋げて考えることができる。
地域で生活する人々の生活と健康の観点、アセスメントの基本的な知識を説明できる。
地域で生活する人々に対する公衆衛生看護活動の基本的技術が修得できる。
ポピュレーションアプローチ・ハイリスクアプローチの必要性と展開方法が理解できる。

授業のながれ
講義 公衆衛生看護技術
講義 ポピュレーションアプローチとハイリスクアプローチへの理解と展開
講義 健康相談:基礎的知識・技術と展開
講義 健康診査:意義・スクリーニング・アセスメント・対象者支援
講義 家庭訪問@:オリエンテーション、家庭訪問過程の展開  保健指導@:
演習 乳幼児の発育・発達の観察、アセスメント、育児支援に必要な基礎的知識・技術  保健指導A家庭訪問:
演習 家庭訪問A:家庭訪問過程の展開
演習 家庭訪問B:家庭訪問過程の展開、ロールプレイ 記録・アセスメントと個人情報の保護
演習 家庭訪問C:家庭訪問過程の展開・ロールプレイの評価 まとめ
講義 地区組織活動@ 
講義 保健指導@:
演習 保健指導A:保健指導過程の展開
講義 産業保健活動
演習 環境測定@:オリエンテーション、環境測定
演習 環境測定A:環境測定、まとめ

準備学習の内容・学ぶ上での注意
 授業内容の重要な部分を中心に復習し、次回授業で小テストがある場合は準備をしておいてください。また、公衆衛生看護技術の基本をロールプレイやグループワークをとおして修得しますが、授業時間外においても自己研鑽に努めてください。授業には積極的に参加し、疑問等は残さずその場で質問してください。
 地域で暮らす人々の生活を理解するために、日常生活の中で様々な世代、立場の人々と交流をもち、「生活する」ということを授業外でも意識していただくことをお勧めします。

事前事後 学習内容 時間数
事前 学習内容に沿ってテキストを読み、わからない点、学習を深めたいと思った事項を整理する。 15
事後 課題に対して文献を活かしながらレポートにまとめる。 15

本科目の関連科目
公衆衛生看護学概論、公衆衛生学、公衆衛生方法論T、公衆衛生方法論V、健康管理学、疫学、保健医療統計学、保健医療福祉政策論

成績評価の方法
期末試験(筆記・Web・レポート・最終授業内) 30%
授業内でのレポート・課題等 70%
その他 
 課題・小テストを60%、レポート30%、その他10%で評価をします。
 小テストにつきましては、過去の国試問題等も含めて行います。

テキスト
□テキストを使用する
■レジュメを使用する
□未定 (最初の授業で指示する)
 



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