科目名 地域社会学

単 位 数 学年配当 開講期間 担 当 教 員
2 1 後期開講 斉藤 雅茂

テーマ
社会学の枠組みから地域社会に存在する諸問題と対応策を考える

科目のねらい
<キーワード>
地域社会  都市化と過疎化
地域診断  地域課題の解決
ポピュレーション戦略

<内容の要約>
地方分権や地域主権といった議論のなかで、国家よりも身近な地域社会のあり方への関心が益々高まっています。その一方で、私たちにとって「社会」とか「地域」といった言葉はよく耳にするものの、その存在はなかなか見えにくいものでもあります。社会学とはそうした社会や地域を対象にしている学問です。本科目(地域社会学)では、地域志向科目の1つとして、地域社会学に関連する国内外の知見を概観しながら、私たちが暮らしている地域社会に存在する諸問題への理解を深めていきます。本講義では、前半に地域社会学に関する基礎的な用語を紹介したうえで、中盤からデータに基づいて現代の地域社会に存在している諸問題をいくつか取り上げていきます。後半では、地域での問題解決にむけた方策の1つとして地域診断の意義と方法を解説します。

<学習目標>
地域社会学の主要な概念を踏まえて、日本の地域社会の特性を説明できる
社会学的な視点から地域社会で生じている今日的な課題を説明できる
地域の課題解決にむけた地域診断の意義と方法が理解できる

授業のながれ
イントロダクション なぜ地域が大切なのか?
基礎概念・理論@ 社会学における地域の定義
基礎概念・理論A イエ・ムラとアーバニズム
基礎概念・理論B コミュニティ喪失論・存続論・解放論
基礎概念・理論C 人びとの信頼感とソーシャル・キャピタル
基礎概念・理論D 行動変容にむけたしかけとまちづくり
地域課題@ 流動型社会と地方都市の限界集落化
地域課題A 地方分権と市町村合併;小地域福祉活動 地域社会の高齢化
地域課題B 高齢化とグローバル化 地域社会による排除・ラべリング
地域課題C (ゲスト講義)
地域診断@ ハイリスク戦略とポピュレーション戦略 
地域診断A 犯罪に強い地域にむけて;割れ窓理論
地域診断B 健康でいられる地域にむけて;健康の社会的決定要因
地域診断C 人との交流が豊かな地域にむけて;閉じこもり・社会的孤立
講義のまとめ

準備学習の内容・学ぶ上での注意
毎回の講義では、レジュメを中心にしつつ、適宜最新の統計や書籍・論文などを取り上げながら、内容を解説していきます。できる限り、抽象的な話ではなく具体的な問題や事例を扱いながら、私たちが暮らしている地域社会での問題であることを考えていけるようにしたいと思っています。幅広い観点から地域社会や地域福祉を考える場にしたいと思っていますので、皆さんも国家試験対策という狭い認識ではなく、皆さんが今暮らしている地域や「地元」と呼んでいる地域で起きている問題や活動・実践に改めて関心を向けながら講義に参加するようにして下さい。

事前事後 学習内容 時間数
事前 各回の講義内容で扱った概念・用語や諸問題の理解のためにおよそ15時間程度の復習を要します 15
事後 中間レポート課題を遂行するためにおよそ15時間程度を要します 15
事後 期末試験対策のためにおよそ15時間程度の復習を要します 15

本科目の関連科目
「社会学」「家族社会学」「地域福祉論」「社会福祉調査論」「地域保健学」「地域開発論」「福祉NPO論」「福祉計画論」

成績評価の方法
期末試験(筆記・Web・レポート・最終授業内) 80%
授業内でのレポート・課題等 20%
その他 
中間課題として、本講義で取り上げる問題が皆さんにとって身近な地域ではどうなっているのかを調べてまとめてもらうレポートを予定しています。また、地域社会学に関する主要な概念や論点について正しい理解が進んでいるかを定期試験で評価します。加えて、講義への出席状況や参加状況を考慮して総合的に評価します。

テキスト
□テキストを使用する
■レジュメを使用する
□未定 (最初の授業で指示する)
 



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