科目名 障害者コミュニケーション

単 位 数 学年配当 開講期間 担 当 教 員
2 1 後期開講 杉木 陽介

テーマ
障害についての基本的な知識を学びながら、障害のある人との関わり方や支援法についてコミュニケーションの立場から考える。

科目のねらい
<キーワード>
障害理解  支援
生活する人としての視点  コミュニケーション

<内容の要約>
本講義では、障害のある人を「○○の機能ができない」という視点ではなく、「社会生活を送る不便さやつらさがある」という視点で捉えられるようになることを学習のねらいとします。障害の疑似体験、当事者から話を聞く機会の設定、障害に応じた具体的な支援法の紹介などを通して、障害のある人の生活が思い浮かべられるようにしていきます。

<学習目標>
さまざまな障害について、基本的な知識を得ることができる。
障害のある人との関わり方や支援について具体的に知ることができる。
障害のある人の生き方を知って、同じ人間として感じることができる。
障害についての理解や関わり方について、自分の考えを文章で表すことができる。

授業のながれ
初回から3回目までは概論です。コミュニケーションの送り手と受け手というモデルから障害者との関わり方について考えます。
ICF(国際生活機能分類)をもとにして障害のある人を社会参加の面からも捉える見方を学びます。
障害者の権利に関する条約や障害者基本法などにおける障害の規定を学び、障害と障害者の概念を整理します。
第4回目から障害の区分ごとに学習します。障害者基本法に基づき身体障害を整理し、続けて肢体不自由の基本的な知識を学びます。
具体的な支援事例や当事者の生活体験をもとに肢体不自由のある人の支援について学びます。
視覚障害者の見え方や統計上の視覚障害者数など基本的な知識を学びます。また、点字体験を行います。
クロックポジションを実際に経験しあうなどにより支援の基本を理解します。また視覚障害者の生活事例から一つの生き方を学びます。
障害のある人によるゲスト講義を行います。内容は、「障害のある一人の人間として」をテーマに当事者による体験を聞きます。
聴覚障害の聞こえ方や統計上の聴覚障害者数など基本的な知識を学びます。また事例を通して聴覚障害の困難さを学びます。
手話や生活支援などの支援法を知ります。また、聴覚障害者独自の認識の仕方や生活文化をろう文化として理解することを学びます。
講師の体験談や事例により知的障害者のイメージを具体的に思い浮かべながら、基本的な知識や理解を学びます。
わかりやすい表記や言語によらない関わり方など知的障害者に対する支援法を学びます。また、意思決定支援についても学びます。
発達障害についての基本的な知識や支援を画像などを活用して学びます。また、発達障害のある人の体験談から当事者の思いを知ります。
精神障害についての基礎的な理解と支援について学びます。また身近に関わるときの参考になるように支援制度の概要を紹介します。
講義全体の振り返りです。ICFの捉え方から障害における困難さや支援などを関連して理解します。また、コミュニケーションの重要性を学びます。

準備学習の内容・学ぶ上での注意
紹介された参考図書やインターネットのHP、また障害のある方が描かれている映画、障害の当事者が参加している動画やドキュメントなどを積極的に閲覧し、自ら学ぼうとする意欲を求めます。
学内外のボランティアサークル等に参加し、障害のある人々の世界に自分から関わろうとする積極性を求めます。
講義における疑似体験の内容(例、アイマスクや点字の体験、発達障害の体験など)を一緒に計画し、実行してくれる人を求めます。

事前事後 学習内容 時間数
事後 講義で配布した資料を活用した復習。紹介した資料などの購読、画像などからの学習。 10
事前 中間レポートに備えた資料の検索と購読など 10
事後 期末試験に備えた復習(講義資料の活用) 5

本科目の関連科目
視覚障害者支援論 聴覚障害者の理解と支援 精神保健福祉論

成績評価の方法
期末試験(筆記・Web・レポート・最終授業内) 60%
授業内でのレポート・課題等 30%
その他(授業の感想) 10%
定期試験は試験期間中に実施。記述式の問題。レポートは、授業内容にかかわる課題を提示する(講義期間の中間の時点で1回実施)。授業後に提出する感想などから思考力・判断力などを評価する。

テキスト
□テキストを使用する
■レジュメを使用する
□未定 (最初の授業で指示する)
 



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