科目名 地域開発論

単 位 数 学年配当 開講期間 担 当 教 員
2 3 後期開講 大濱 裕

テーマ
自立的・持続的な発展を可能にする地域社会の形成とその要素・要件

科目のねらい
<キーワード>
地域社会の自己組織力   開発 3 要素
地域社会システム    住民参加
地域自治

<内容の要約>
 近年、「地域社会」 の重要性がますます認識されつつある。 その一方で、 「自立的・持続的な地域社会」 を創出してゆくに足る理論・政策・実践手法は未だ十分には体系的に構築・整備されてはおらず、 現場では手探りの状態が続いている。 本講義では、地域の固有性に根ざし、其処に暮らす住民が主体となり、地域行政やNGO/NPO或いは民間企業組織と協力・連携しつつ、自らのニーズ充足・問題解決に取り組んで行くための要素・要件を、地域社会システムの視点・枠組み、並びに、本質的な参加実践手法から論じ、新たな地域社会の創造に向けた独創的パラダイムを提示する。尚、本講義は「地域志向科目」に位置づけられているものである。



<学習目標>
・地域社会の固有性(能力・経験・仕組み・価値規範等)を客観的に分析・理解し、より有効な活動事業計画の構想・立案に活用できる。
・「住民参加」の本質である「PA(Participatory Approach)」の手法を理解し、現場実践に導入・活用することができる。
・「自立的・持続的な地域社会」の創造・形成に向けた政策的要素・要件を総合的・具体的に理解し、有効な地域開発を構想できる。

授業のながれ
1. オリエンテーション
2. 開発パラダイムの変遷と 「地域社会」・「住民参加」
3. 地域社会開発と CO (Community Organization)/ CD (Community Development)
4. 地域社会開発をめぐる国際機関・NGOs の相互関係、 政策的役割と実践手法
5. 「参加型開発:PA (Participatory Approach)」 の背景・理論
6. 「参加型開発:PA (Participatory Approach)」 の実践手法(1)
7. 「参加型開発:PA (Participatory Approach)」 の実践手法(2)
8.「参加型地域社会開発(PLSD)の歴史的背景と特徴
9. 「参加型地域社会開発 (PLSD)の理論的枠組み(1)
10. 「参加型地域社会開発 (PLSD)」 の理論枠組(2)
11. 「参加型地域社会開発 (PLSD)」 の理論的枠組み(3)
12.「事例分析」 (1) 韓国・セマウル運動
13.「事例分析」 (2) フィリピン・UMSS プログラム
14.「事例分析」 (4) 日本・長野県飯田市の地域自治
15.「自立的・持続的な地域社会」 の創出に必要な要素・要件と政策支援

準備学習の内容・学ぶ上での注意
 @ 各講義の内容に就き、事前準備ならびに講義要点の整理・纏めを実施し、主体的に取り組むこと。(2時間 x 15回:30時間)
  「住民参加型開発」に関する諸文献・資料ならびに地域福祉における地域・参加の概念 等を批判的に検討する視点・姿勢をもつこと。
 A 自ら調べ、 検討・分析する主体的な取り組み・姿勢を心がけること。
   私語、 携帯電話およびスマートフォンの操作、 飲食、 教室の出入り、着帽、不適切な服装等は原則として認めない。
   正当な手続きを経ない、或いは、担当教員の了解を得ない 「潜り聴講」 は認めない。
 B 特になし。


事前事後 学習内容 時間数
事前 開発パラダイムに関する比較表を読み込み、地域・住民参加の視点から特徴を理解・把握する。 2
事前 社会開発および CO/CD の基本的内容を調べ、地域・住民参加の意味を考えておく。 2
事前 政府開発援助・NGOの開発支援の考え方・手法を比較検討し、それぞれの特徴・優位性を理解する。 2
事前 参加型開発(PA)に関するテキストを読み込み、その本質を他の手法と比較検討し理解する。 8
事前 参加型地域社会開発(PLSD)のテキスト・資料を読み、地域社会を理解する視点・枠組みを検討する。 8
事前 PLSDの諸事例を自らその視点・枠組みを活用して分析し、理論・政策・実践手法の理解を深める。 8

本科目の関連科目
 
 「国際福祉論」: 本講義の基礎部分をなしており、 両講義でもって完結する内容である。

 「地域福祉論」: 本講義の内容と比較検討することで、理論・政策・実践手法の違いをより深く理解できる。 

成績評価の方法
期末試験(筆記・Web・レポート・最終授業内) 100%
授業内でのレポート・課題等 0%
その他  0%
 
・レポート作成の論点および評価のポイントは授業において文書(レポート作成要領)で1ヶ月前に具体的に指示する。
 
 ・課題に答えていないもの、 他の書籍・文献等を写したものは評価の対象としない。


テキスト
□テキストを使用する
■レジュメを使用する
□未定 (最初の授業で指示する)
 



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