科目名 社会調査法T

単 位 数 学年配当 開講期間 担 当 教 員
2 2 前期開講 辻村 大生

テーマ
社会調査に必要な考え方、資料やデータ収集の方法を学ぼうー情報化社会を生き抜くために―

科目のねらい
<キーワード>
リサーチ・リテラシー  仮説と実証:社会調査のための思考手続き
適切な調査方法の選択  調査倫理を踏まえた調査実践

<内容の要約>
 この授業では、社会調査の中で資料やデータを収集し、分析可能な形にまで整理していく具体的な方法について学んでいきます。具体的には、1)なぜ社会調査をするのか、2)どのような方法でするのか、3)どのように実施するのか、を問いながら、既存の調査事例も交えながら解説していきます。
 現代は情報化社会と言われ、ネット上をはじめ、わたしたちの身の回りには様々なデータが溢れかえっています。調査データが取得されたり分析されたりする方法を学ぶことは、溢れかえるデータから正しい情報を引き出す「リサーチ・リテラシー」を身につけることであるともいえます。
 また、現代は「調査社会」と言っても過言ではないほど、日々様々な調査が行われています。調査は対象者が協力してくれるからこそ成り立つわけですが、ともするとそうしたことが忘れられがちになり相手に迷惑をかけてしまいかねません。そうならないためにも、調査倫理についても学んでいきます。

<学習目標>
社会調査の方法、手続き、概念について説明できるようになり、その知識を社会を理解するのに役立てることができる。
社会調査における仮説の考え方を理解し、調査仮説を立て、現実の社会問題を検証するために活かすことができる。
リサーチ・リテラシーを身につけ、日々あふれるデータの「見かけ」に騙されずにデータの本質を理解することができる。

授業のながれ
ガイダンス:社会調査とは何か
調査目的と調査方法の決め方
調査デザインーー調査の流れの概要と注意点
仮説の構成ーー独立変数と従属変数、概念の操作的定義
量的調査法(1)――調査票作成:質問文と選択肢の作り方
量的調査法(2)――調査の実施方法:調査票調査はどのように実施するのか
量的調査法(3)――全数調査と標本調査
量的調査法(4)――サンプリングとは何か?
量的調査法(5)――サンプリングの諸方法
量的調査法(6)――調査データの整理:エディティング・コーディング・データクリーニング
質的調査法(1)――調査の実施方法:インタビュー調査はどのようにしたらよいか
質的調査法(2)――質的データのとり方:フィールドノートの作成
質的調査法(3)――調査データの整理:フィールドノートから分析へ
質的調査法(4)――さまざまな質的調査の方法
調査倫理とまとめ

準備学習の内容・学ぶ上での注意
 社会調査では、そもそも調査するための問題意識や問いがなければ調査がはじまりません。受講者の皆さんには、私たちがメディアなどで目にすることができる調査データに関心を持ち、自分だったらどんなことを調査したいか・できるのかを考えておいてほしいです。それが調査仮説を作る上で重要になってきます。
 授業は講義が中心となりますが、授業中盤ではグループで仮説を立てたり、アンケートを作成したりと、グループワークが中心になってきます。他のグループメンバーに迷惑がかかることのないように注意してください。

事前事後 学習内容 時間数
事前 調査仮説を作成するための準備:情報検索や先行する調査データの資料収集 5
事後 授業内容を踏まえての調査仮説の作成 5
事後 授業時間外でのグループワークの成果の整理・修正 15

本科目の関連科目
 この授業は、「社会調査士」取得に必要な科目の1つとなっています。そのため、受講者は他の社会調査士取得に必要な科目、あるいは社会調査に関する科目を受講していることが望ましいです。

成績評価の方法
期末試験(筆記・Web・レポート・最終授業内) 60%
授業内でのレポート・課題等 20%
その他  20%
 成績評価は、1)小課題の提出(授業内でのレポート・課題等に相当)、2)授業内で行なわれる作業への貢献度(その他に該当)、3)期末試験 によって行います。なお、1)小課題の提出では、具体的にはアンケート調査作成を実際に皆さんに行なってもらうので、それに関連して小課題を課します。2)では、授業の中でPCを使ってデータ入力や分析をしてもらうことがあるので、その作業への貢献およびグループワークへの貢献のことを指します。

テキスト
□テキストを使用する
■レジュメを使用する
□未定 (最初の授業で指示する)
 



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