科目名 | 家族心理臨床論 |
---|
単 位 数 | 学年配当 | 開講期間 | 担 当 教 員 |
---|---|---|---|
2 | 3 | 後期開講 | 加藤 文雄 |
テーマ |
---|
現代日本では、少子高齢化や未婚率の高まりなどが話題となっている。現代人は家族に何を求めているのか。複雑で多様化する現代社会の中で、家族が苦悩する主な家庭問題とは何か。このような問題を家族心理の視点から理解し、支援の在り方をも学習する。 |
科目のねらい |
---|
<キーワード> 家族ライフサイクル 家庭機能の変化と家族危機 親の離婚と子どもの心 <内容の要約> 現代社会では、家族関係の希薄化や家庭機能の低下などが指摘されている。家族は人の心の拠り所であると言われてきたもかかわらず、ドメスティックバイオレンスや子の非行、離婚などの悩みも多く抱える現状にある。この講義前半では、戦後家族の時代変化を追いつつ家族ライフサイクルの視点から現代の家庭機能の不全に着目し、そこから生じる危機形態というものを理解する。後半では、親の離婚に焦点を当て、離婚前後の親の心情の変化、親子間の絆の変質など、家族のより内面的な危機状態を把握する。その上で、司法臨床の場で行われている面会交流の技法などの知見も加えて、このような場面における家族支援の在り方を実践的に考える。また、最近では分散家族における経済的困窮も切実な問題となっている。このような分散家族の経済基盤を支える養育費制度の在り方や、このために社会的ネットワークを充実させることの重要性についても適宜、触れるようにする。 <学習目標> 家族崩壊や家族機能の低下が家族構成員に与える影響を理解することができる。 家族支援のための基本的態度と家族の内面を理解するための推察力を養うことができる。 司法臨床の場での実践例をも参考により具体的な支援方法を考えることができる。 |
授業のながれ |
---|
本講義を学ぶに当たって 家族関係の時代的変化と現代的課題 家族ライフサイクル(1)−配偶者選択期・家族の誕生期と家族の課題 家族ライフサイクル(2)−幼児養育期・子の思春期と家族の課題 機能不全家族の形態(1)−いわゆる不道徳な家族文化やドメスティックバイオレンスが家族の内面に与える影響(事例併用) 機能不全家族の形態(2)−いわゆる過干渉・過保護が家族の内面に与える影響(事例併用) 機能不全家族の形態 (3) −親同士の紛争と離婚が家族の内面に与える影響(DVD併用) 離婚した親と子の声(あるアンケートから) 家族臨床の技法と実践(1)−家族カウンセリングの基礎知識(システム論の知見から) 家族臨床の技法と実践(2)−日本における「親教育」の意義と現状 家族臨床の技法と実践 (3) −日本における「面会交流」の意義と現状 家族臨床の技法と実践 (4) −「面会交流」の実践的技法と実施上の留意点(DVD併用) 家族臨床の技法と実践 (5) −韓国における「親教育」の現状 家族を支える社会的ネットワークの現状と制度的課題(「養育費」を例に) まとめ(being家族からdoing家族へ) |
準備学習の内容・学ぶ上での注意 |
---|
@参考図書は講義中で紹介する。 A事例は事前に配布するので読み通しておく。適宜、講義中で講師が受講生の意見を求める。 B日頃から、新聞等で家族を巡る社会問題の動向などにも目を向けておく。 C講義中の私語は、周囲の迷惑になるので厳禁とする。 |
本科目の関連科目 |
---|
家族法学、家族社会学、発達心理学、臨床心理学、家族援助論など |
成績評価の方法 |
---|
|
||||||
@定期試験又は期末レポートを実施する(90点)。 A事例分析等の課題(小)レポートを実施する(10点)。 これらの合計で評価する。 |
テキスト |
---|
□テキストを使用する ■レジュメを使用する □未定 (最初の授業で指示する) |
(C) Copyright 2018 Nihon Fukushi University. all rights reserved. |
本ホームページからの転載を禁じます。 |
![]() |