科目名 | 経済史 |
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単 位 数 | 学年配当 | 開講期間 | 担 当 教 員 |
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4 | 1 | 後期開講 | 丸山 優 |
テーマ |
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悠久な歴史の流れの中で、現代の「市場経済」「国民経済」の特質をつかむ |
科目のねらい |
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<キーワード> 共同体 市場 持続的な経済成長 国家介入 グローバル化 <内容の要約> 「悠久な歴史」の流れの中で、人と人の関係の変化、「我々」の来し方・行く末について省察する。元来社会構造の歴史である経済史は、常に市場と非市場との絡み合い、経済システムと他の社会システム(政治システム、文化システム)との関連に注目する。 講義の前半では、共同体を基礎として少数者が多数者を支配する社会としての伝統社会とその諸類型を解明し、かつ、これとは異質な分権的システムとしての市場経済がその中から興隆するさまを解明する。後半では、イギリス産業革命以降の持続的な経済成長を特徴とする近代的市場経済の展開を、国民経済・国家介入のさまざまなパターン――「諸国民の富の性質と原因」(アダム・スミス)の異質性――に注目しながら、誤って各国経済の同質化が云々される昨今のグローバル化まで辿る。 <学習目標> 元来歴史性を帯びている経済学の基本的諸概念(例えば貨幣、金融)が理解できる。 市場経済に対する国家介入(経済政策)のさまざまなパターンを理解できる。 経済学では外生的として考察されない技術、独占企業、消費の流行、人々の価値観についても考察することができる。 比較の方法を知り、過去の時代の社会や現代世界の「異質な社会」に想像力を働かせることができる。 |
授業のながれ |
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1 経済史:経済学の視角と歴史の視角 2 農耕の開始と共同体社会 3 古代国家、その下での商業と宗教 4 古典古代世界と奴隷制社会 5 西欧中世社会(封建社会 )の成立 6 西欧中世の農村と農業 7 西欧中世の都市と商工業 8 西欧中世における市場の展開 9 近世(近代初期)における商業革命 10 銀行制度の成立 11 オランダとイギリスの東インド会社と重商主義 12 イギリス産業革命(1) 13 イギリス産業革命(2) 14 産業革命期の経済政策:通商政策、金融政策、労働政策 15 工業化後発国の工業化(1):ドイツ 16 工業化後発国の工業化(2):アメリカ合衆国(米国) 17 イギリス帝国とインドの植民地化・中国の半植民地化 18 工業化後発国における工業化(3):日本 19 アメリカ的大量生産体制の誕生 20 アメリカ的大量販売体制の成立:大規模小売商の台頭 21 1920年代の世界経済 22 1930年代大不況:ウォール街の「大暴落」から「世界大不況」へ 23 ニューディール(1):政策の展開 24 ニューディール(2):他の国々の不況対応との比較 25 ブレトン・ウッズ体制の成立、大量生産体制の普及および福祉国家の成立 26 金ドル本位制下のドイツ経済と日本経済 27 変動相場制の下でのドイツ経済と日本経済 28 グローバル化 29 グローバル化の下でのさまざまな国民経済 30 まとめ |
準備学習の内容・学ぶ上での注意 |
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用語説明を交えて5〜15ページの講義レジュメを毎回配布する。 @レジュメには書き入れるための空欄がある。聞き逃した場合でも、板書で確認できる。 Aレジュメを一つにまとめて必ず保存するように。付箋を付けるなどの工夫も必要。 B復習に際しては、必ず世界史年表や世界地図を参照してほしい。 |
本科目の関連科目 |
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経済学、日本の歴史、社会学、現代のアジア、福祉社会入門;外国の歴史、外国史特講、日本史特講、マクロ経済学、金融論、労働経済学、国際経済 |
成績評価の方法 |
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課題・小テスト20% 中間試験に代えて、小テストを4回程度行う。 レポート20% 同じく中間試験に代えて、レポートを1回課す。 定期試験60% 定期試験は、論述式でなく、すべて選択式で行う |
テキスト |
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□テキストを使用する ■レジュメを使用する □未定 (最初の授業で指示する) |
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