認知症介護

科目名	認知症介護

単位数	学年配当	開講期間	担　当　教　員
2	3	後期開講	鈴木　俊文

テーマ

この講義では、認知症に関する基礎的知識を習得すると共に、認知症を抱える人の体験、特性を理解し本人のみならず、家族や地域を含めた支援体制のあり方や、具体的な実践モデル・アプローチを学習します。

科目のねらい

＜キーワード＞
BPSD　　パーソンセンタード・ケア
心理的（心理・社会的）アプローチ

＜内容の要約＞
この講義では、認知症の原因となる病気やそれらによって引き起こされる症状をBPSDという観点で理解し、それらが及ぼす生活面への影響を考えていきます。そのうえで、支援の在り方を思考出来る力を身につけるため、視覚教材や新聞記事、文献等を用いてグループディスカッションを行い、認知症に伴う機能の変化と日常生活への影響を分析します。以上をとおして、介護福祉・社会福祉専門職者としての受容力・洞察力・創造力を高めた「認知症ケアの実践モデル・アプローチ」の習得を目指します。

＜学習目標＞
認知症高齢者の医学的・心理的特徴・社会的環境が理解できる。
認知症ケアの原理・原則を理解し、尊厳を支える生活支援技術について理解できる。
認知症の人のケアに必要な知識と、チームケアにおける連携・協働の視点、家族支援の役割が理解できる。
地域で暮らすために必要なネットワーク及びフォーマル・インフォーマルサポートのあり方が理解できる。

授業のながれ

認知症患者の現状とケアの理念：認知症ケアの歴史・理念モデルの理解
認知症の医学的特徴①：アルツハイマー型、脳血管性、レビー小体型認知症の発症様式と症状の変動
認知症の医学的特徴②：老年期にみられる認知症と認知症を引き起こしやすい身体疾患
認知症の心理的特徴①：認知症の生理的変化の相違
認知症の心理的特徴②：認知症患者が抱える心理的影響と生活課題
認知症患者をとりまく社会的環境①：認知症高齢者の意識環境とエイジズム克服の課題
認知症患者をとりまく社会的環境②：地域におけるサポート体制
認知症ケアの原理・原則①：BPSDの理解
認知症ケアの原理・原則②：心理的アプローチ
認知症ケアの原理・原則③BPSDアセスメントと多様なケアアプローチ（グループワーク）
認知症ケアにおける連携と協働：家族・地域を含めたチームケアの性質
認知症ケアの実践モデル・アプローチ①：パーソンセンタード・ケア
認知症ケアの実践モデル・アプローチ②：認知症の人のケアマネジメント
認知症ケアの実践モデル・アプローチ③：グループワーク
まとめ

準備学習の内容・学ぶ上での注意

この講義は、テキストの内容を具体的かつ実態的に学習していくために、複数の事例を活用した(ケースメソッド）グループワークや、新聞記事等を題材にした教員・学生相互の対話を重視した授業を毎回行います。グループワークは個人で取り組む課題とも連動した内容であり、この授業の基礎的理解を評価する内容でもあります（評価の40％を占める）。グループワークをとおして個人相互の学習効果の深まりを期待しています。

本科目の関連科目

介護過程、介護過程演習

成績評価の方法

課題・小テスト
レポート
中間試験
定期試験
その他

40％
0％
0％
50％
10％

出席状況、授業内課題、修了課題を総合的に評価します。
S：90点～　A：80点～　B：70点～　C：60点～　D：不合格　

テキスト

■テキストを使用する
□レジュメを使用する
□未定（最初の授業で指示する）

＜著者＞長谷川和夫　＜テキスト名＞認知症の理解　＜出版社＞建帛社