科目名 保育の歴史

単 位 数 学年配当 開講期間 担 当 教 員
2 4 後期開講 塩崎 美穂

テーマ
「保育」はどのようにつくられてきたのか ―<子どもの誕生>と<保育の生成>

科目のねらい
<キーワード>
子ども  保育実践
幼稚園 保育園  幼保一元化
家族 子育て

<内容の要約>
子ども産み育てる保育という社会的機能を、基本的に「家族だのみ」にしてきた日本社会は、今、大きな転換期を向かえている。保育とはなにか。なぜわたしたちの社会には公的保育が必要なのか。保育についての理解を、歴史的経緯を踏まえて深めていく。保育の成り立ちを歴史的文化的に把握し、社会構造上の保育の位置を確認したい。具体的には、保育園や幼稚園における保育実践を実践記録や映像から読み解き、保育の全体像をつかむ。

<学習目標>
幼稚園と保育園の歴史を学び、今日の保育問題とされている「幼保一体化」「保育士不足」「待機児童」などについて丁寧に考える。
幼稚園や保育園を支えた先人の実践から多くを学び、自分の実践をイメージする。

授業のながれ
1 本授業のねらいと位置づけ 「階段のぼり」−教育思想を問う
2 教育と福祉 − 豊かになるための保育実践
3 「子ども」の誕生 − 子どもの捉え方の歴史的変遷
4 「家庭」の誕生 − 子育ては私的なことか
5 「近代学校」の誕生− 学校教育と保育園/幼稚園
6 出産の近代化 − 誰が産み育てるのか
7 幼稚園の誕生 − 倉橋惣三 誘導保育論の成立と展開
8 幼稚園保育の生成 − 新教育理論の受容
9 保育園の誕生 − 城戸幡太郎 「困った子ども」の研究
10 保育園保育の生成 − 共同保育所における保育実践
11 平和を生みだす子どもの可能性− 海外の保育実践
12 すべての子どものための保育(1) − レンガの子ども
13 すべての子どものための保育(2) − 伝えあい保育の誕生
14 幼保一元化の流れ
15 まとめ レポート課題の発表

準備学習の内容・学ぶ上での注意
1.毎時間書くレスポンス(授業への応答)は、授業への参加/貢献をはかるものです。熟考し、自分の意見を丁寧に書くようにしてください。
2.保育において現在的課題だと捉えられる事柄にも、すべて歴史があります。保育者不足、待機児童、児童虐待、子育ての孤立化…など、諸課題の構造を捉えようとすれば歴史から学ぶ必要があります。自分の興味のある現代的課題について常に考えていてください。
3.レポート課題は締め切りの一カ月前頃に周知します。十分に学びを深めてから提出してください。
4.・テキストは、河本ふじ江著『レンガの子ども』ひとなる書房、2009年。試験課題は本テキストを使用する。
 ・授業時に配布するレジュメは保存し、毎時間、持ってくるようにしてください。


本科目の関連科目
保育原理、保育課程論、保育方法論、保育職論

成績評価の方法
課題・小テスト
レポート
中間試験
定期試験
そ の 他
0%
30%
0%
70%
0%
@毎回のレポート(レスポンスカード)30点
A定期試験のレポート課題70点

テキスト
■テキストを使用する
■レジュメを使用する
□未定 (最初の授業で指示する)
<著者>河本ふじ江著 <テキスト名>『レンガの子ども』 <出版社>ひとなる書房



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