科目名 平和学

単 位 数 学年配当 開講期間 担 当 教 員
2 2 前期開講 川田 稔

テーマ
平和学としての安全保障を考える――戦前日本を事例として

科目のねらい
<キーワード>
ナショナル・セキュリティー(安全保障)  戦前日本
勢力均衡  集団的安全保障
戦争違法化

<内容の要約>
 平和学には多様な分野があります。大きく理論的な分野と現実的な分野に分かれますが、この講義では、現実的な分野の一つである、安全保障の問題を扱います。
 おもに、戦前日本の安全保障の考え方を取り上げ、安全保障の問題を、日本に即して考えてみたいと思います。この講義を通して、安全保障の問題、さらには平和の問題に関する基礎知識を身につけ、将来の日本や世界の平和の実現に向けて、皆さん自身が考え、行動していってもらいたいと思います。
 内容は、安全保障の考え方として、戦前日本を例に、勢力均衡論や集団的安全保障論など、具体例に則して、いくつかの考え方を紹介し、その歴史的帰結を検討していきます。
 そのような分析を通して、将来の日本の安全保障や世界の平和の問題を考えていただきたいと思います。
 勢力均衡論や集団的安全保障論などの用語は、あまり聞き慣れないかもしれませんが、日本の例から、分かりやすく説明していきたいと考えています。
 なお講義は、質疑応答を中心とするディスカッション形式でおこなう。


<学習目標>
安全保障についてのいくつかの考え方があることを、平和学の基礎知識として身につける。
それらの考え方の歴史的帰結の例を、日本に即して知る。
将来の日本の安全保障や世界の平和について、具体的に考えていくための基礎知識を身につける。

授業のながれ
はじめに
戦前日本の政治と外交の基本的仕組み
山県有朋の安全保障論@明治期の世界と日本
山県有朋の安全保障論Aパワー・ポリティクスと勢力均衡
山県有朋の安全保障論Bその帰結
原敬の安全保障論@大正期の世界と日本
原敬の安全保障論A勢力均衡と国際協調
原敬の安全保障論B第一次世界大戦と戦争違法化
浜内雄幸の安全保障論@昭和初期の世界と日本
浜内雄幸の安全保障論A国際協調と軍縮
浜内雄幸の安全保障論B集団的安全保障
永田鉄山の安全保障論@第一次世界大戦と国家総力戦の時代
永田鉄山の安全保障論A政治と軍事
永田鉄山の安全保障論B戦前日本における戦争と平和
まとめ

準備学習の内容・学ぶ上での注意
第一回目の講義までに、テキストを通読し、その感想を600字程度にまとめ、第一回目の講義時に提出すること。
テキストは毎回使用しますので、必ず事前に手に入れておいて下さい。
テレビのニュースや新聞をできるだけ見るように心がけてください。  
また、 戦前日本をあつかった一般の歴史書やドキュメンタリーなどをできるだけ見てください。

本科目の関連科目
政治学(経済学部)。

成績評価の方法
課題・小テスト
レポート
中間試験
定期試験
そ の 他



80%
20%
基本的に期末の定期試験の成績で評価する。
それに平常点を加える。

テキスト
■テキストを使用する
□レジュメを使用する
□未定 (最初の授業で指示する)
<著者>川田稔 <テキスト名>戦前日本の安全保障 <出版社>講談社新書



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