科目名 | 肢体不自由児の心理 |
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単 位 数 | 学年配当 | 開講期間 | 担 当 教 員 |
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2 | 3 | 後期開講 | 船橋 篤彦 |
テーマ |
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本講では肢体不自由のある人達の「こころ」や「からだ」を理解する為に、人間の「こころ」と「からだ」の育ちについて学んでいきます。発達的視点から肢体不自由のある人達の「こころ」と「からだ」を観ることで、対人援助に役立つ視点を身につけましょう。 |
科目のねらい |
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<キーワード> 肢体不自由 脳性麻痺 「こころ」と「からだ」 <内容の要約> 本講は、肢体不自由のある人達の「心理」について学ぶ講義です。このように書くと、肢体不自由者に特徴的な「心理」について学ぶかのような印象を与えるかもしれませんが、それは違います。そもそも、肢体不自由者は、障害者である前に人間です。それ故に、本講では、人間の「こころ」はいつ頃、どのように育っていくのかについて学びます。その上で、肢体不自由を持ちながら発達していく人達の「こころ」について学んでいきます。加えて、「こころ」について学ぶ上で欠かせない視点として「からだ」について学ぶことがあげられます。「こころ」と「からだ」には密接な繋がりがあることは言うまでもありません。本講を通して、受講生の皆さんには、肢体不自由者のみならず障害のある人達の理解と支援に役立つ知識を習得して頂きたいです。 <学習目標> 肢体不自由に含まれる疾病や障害について知り、代表的な疾病を答えることができる。 肢体不自由児の心身の発達的特徴について知り、典型発達との相違点について答えることができる |
授業のながれ |
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障害とは何か:イントロダクションということで、本講義の概要について説明をします。そして、講義へのウォーミングアップを兼ねて「障害」について皆さんと一緒に考えていきます。 肢体不自由概論@:肢体不自由の定義、肢体不自由に含まれる疾病や障害などについて解説をしていきます 肢体不自由概論A:肢体不自由のある人達の心理・生理・病理について広く解説をしていきます 「こころ」と「からだ」の発達@:典型発達における「からだ」の発達について学んでいきます。乳幼児期の運動発達を中心に解説していきます。 「こころ」と「からだ」の発達A:典型発達における「こころ」の発達について学んでいきます。乳幼児期の情緒・認知の発達を中心に解説していきます。 「こころ」と「からだ」の発達B:典型発達における「こころ」と「からだ」の発達について学んでいきます。乳幼児期の親子関係を中心に解説していきます。 肢体不自由のある子ども達の「こころ」と「からだ」:障害を持ちながら発達する「こころ」と「からだ」について解説をしていきます。 ライフステージからみた肢体不自由児・者@:肢体不自由のある人達の発達的変化(乳幼児期から青年期まで)を解説していきます ライフステージからみた肢体不自由児・者A:肢体不自由のある人達の発達的変化(青年期以降)を解説していきます 重複障害のある人達の「こころ」と「からだ」:肢体不自由だけではなく、他障害をあわせもつ人達の「こころ」と「からだ」について解説していきます。 重度重複障害のある人達の「こころ」と「からだ」相対的に重度の障害がある人達の「こころ」と「からだ」について解説をしていきます。 肢体不自由のある人達への心理的支援@:「こころ」と「からだ」の支援技法である臨床動作法について解説をしていきます。教室内でできるボディワークを行なう予定です。 肢体不自由のある人達への心理的支援A:心理的支援に用いられる技法とその理論について解説をしていきます。 肢体不自由のある人達への心理的支援B:事例研究を題材として、肢体不自由のある人達に対する心理的支援について解説をしていきます。 講義のまとめ:本講で学んだ内容について、初回講義からの内容を順を追って確認・復習をしていきます。 |
準備学習の内容・学ぶ上での注意 |
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本講では、肢体不自由児の「心」について学ぶことが大きな目的です。しかし、よく考えてみれば分るように人の「心」を理解することは容易なことではありません。 肢体不自由のある人とない人では「心」に違いがあるのでしょうか、肢体不自由のない人の「心」は皆、同じでしょうか。こうやって改めて考えてみても難しい問いですね。講義の中では、上述のような質問を皆さんに投げかけながら進めていきたいと考えています。この難問を通して、障害者の「心」ではなく、人の「心」に関する理解が深まることが本講の最大の目的でもあります。皆さんは「心」に関する予備学習(授業に限定しません、日常生活における人との出会いやコミュニケーションを通して感じる「心」も含めてです)を重ねてきて下さい。 そして、もうひとつ。私の授業を受ける前にボランティア活動等を通じて、障がいのある人達との触れ合い・かかわりを経験しておいて下さい。大学の講義は「知識を覚える」だけでなく「自分の体験と重ねて理解すること」や「教師とは異なる観点から考えてみる」と言った学びを得る場所です。ボランティア等の体験を通して、皆さんの生きた財産を講義に持ち込んで下さい。 |
本科目の関連科目 |
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本講は肢体不自由に関する授業内容ですが、折に触れて「障害とは何か」について皆さんと考えていきたいです。よって、障害者福祉や他障害種の心理・教育系の授業でもしっかりと学んでおきましょう。 |
成績評価の方法 |
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出席、授業中のミニレポート、単位認定課題で総合的に判断をします。単位認定課題はレポート執筆を予定しています(変更がある場合は初回の授業で必ず連絡をします)。 |
テキスト |
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□テキストを使用する ■レジュメを使用する □未定 (最初の授業で指示する) |
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